感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
65
江戸の怪談を集めた全集3巻の中で一番怪奇話が多い第2巻の「垣根草」と「唐土(もろこし)の吉野」を読了。「垣根草」死霊に惚れられて結婚することになった中将、廃寺に集まっている仏たちを見た男の話など。在原業平の霊が『伊勢物語』の話をすべて自分のことのように言われどうしようもない好き者とみなされるようになったことを嘆く話がちょっと変わっていて面白かった。「唐土の吉野」の、浄瑠璃人形に恋をして同じ人形を作らせた少女の話と、金龍の法を修得して家督をほしいままにしようとした傍女の話は、かなり不気味。2018/08/09
小心
1
短気者同士の喧嘩から殺人容疑で捕まる酒蔵の主人の話がよく出来ていて面白かった。裁き方がすっきりしてたし。怪談かどうかは微妙。全編通して、後半の作品のほうが読みやすかった印象。2023/02/12