サマーブロンド

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  • サイズ B5判/ページ数 132p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784336059536
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0097

出版社内容情報

アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による傑作短篇集がついに登場!ビタースイートな4つの青春物語。

レイモンド・カーヴァーのペシミズム、ミランダ・ジュライの孤独感、ウディ・アレンのロマンティシズム、ジム・ジャームッシュのオフ・ビート感を併せ持つアメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手、エイドリアン・トミネによる傑作短篇集がついに登場!

〈グラフィックスに描かれた私小説の迷路を
アメリカの英語でたどる創造的なよろこびを
僕は発見した。迷路に出口はおそらくない。
しかし、自分たちの日々というものをめぐって
考えるための材料は、いくらでもある。
読み終わって僕はいまもなお、考え続けている〉 片岡義男

1枚のはがきが届く。それはある物語の完璧な始まりだった……学生時代の憧れの女の子を追い求める若手作家、仕事もクビになってヤケになり、ある気晴らしに耽る元天才少女、片想いの娘を“救済”しようとするストーカー体質の男、ちょっぴり居心地の悪い高校生活を送る少年少女たち――〈自分の中で何かが決定的に変わる瞬間〉が訪れるのを待つ人々を鮮やかに描くビタースイートな4つの青春小説。 解説:川崎大助

【著者紹介】
1974年カリフォルニア生まれ。現在ブルックリン在住の日系4世。カリフォルニア大学バークレー校では英語文学を専攻。コミック作家として〈オプティック・ナーヴ〉シリーズを描き続けるかたわら、イラストレーター、アーティストとしても活躍。インディーバンドのアルバムジャケットから「ニューヨーカー」誌の表紙まで数多く手掛ける。著書に32 Stories(1998)『スリープウォーク』(98、邦訳プレスポップ刊)、Shortcomings(2007)などがある。

内容説明

1枚のはがきが届く。それはある物語の完璧な始まりだった…学生時代の憧れの女の子を追い求める若手作家、仕事もクビになってヤケになり、ある気晴らしに耽る元天才少女、片想いの娘を“救済”しようとするストーカー体質の男、ちょっぴり居心地の悪い高校生活を送る少年少女たち―“自分の中で何かが決定的に変わる瞬間”が訪れるのを待つ人々を鮮やかに描くビタースイートな4つの青春小説。

目次

別の顔をした僕
サマーブロンド
バカンスはハワイへ
爆破予告

著者等紹介

トミネ,エイドリアン[トミネ,エイドリアン] [Tomine,Adrian]
1974年カリフォルニア生まれ。現在ブルックリン在住の日系アメリカ人4世。カリフォルニア大学バークレー校では英文学を専攻。コミック作家として“オプティック・ナーヴ”シリーズを描き続けるかたわら、イラストレーター、アーティストとしても活躍。インディーバンドのアルバムジャケットから「ニューヨーカー」誌の表紙まで数多く手掛ける

長澤あかね[ナガサワアカネ]
関西学院大学社会学部卒業。広告代理店に勤務したのち、通訳を経て翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

108
グラフィック・ノベル短篇集。先日読んだ著者の最近作とは絵の印象が若干違う。顔の陰影がはっきりしていてより写実的。でも細い線でしなやかに描く繊細なタッチは一緒で、登場人物が抱える内面が伝わってくるのは著者らしい。主人公たちは学校や社会で上手く立ち回れない自分にコンプレックスを持ち、モヤモヤとした感情に悶える日々を過ごす。分かっていても変えられない自分。簡単ではないよな。彼らの突飛な行動は素直な自分を引き出せたのか。物語の余韻にはそんな希望が込められているように感じた。ヒラリーのスーツケースのコマが印象深い。2022/06/06

ぐうぐう

24
「レイモンド・カーヴァーのペシミズム、ミランダ・ジュライの孤独感、ウディ・アレンのロマンティシズム、ジム・ジャームッシュのオフビート感を併せ持つ」とは、よく例えたものだ。しかし読み終わると、エイドリアン・トミネの『サマーブロンド』は、そのどれとも違う感触を受ける。日本の漫画が、より過剰に漫画であろうとするのと違い、トミネのグラフィック・ノベルは、文学に近付くことで新たな漫画表現を得ようとしているかのようだ。ゆえにここには、生っぽさがある。(つづく)2019/02/28

ケイティ

22
冴えない人たちのひと時を切り取った短編コミック。自分以外はみんな上手く生きているように見えるし、下層カーストから抜け出す日なんて来ないとやさぐれる。けれど、ふとした出会いや空気が変わる瞬間はある。小説のように文学的、退廃的だけどどこか洗練された暗さ。コマの寄り引きが少なく、映画を見ているような感覚でした。作品が描かれたのは2000年ごろというのに驚いた。もっと今どきのひんやり、どんよりした空気を感じた。陰気だけど嫌いじゃないです。2019/05/06

内島菫

22
やはり外国のマンガは言葉で説明する要素が多く、それがいっそ文章だけならまだいいのだが、絵とコマ割りが組み合わさると視覚的に疲れる。話の内容も、カウンセリングを受けるに至るまでの事情を聞かされているようであまり興味が持てない。モテないこと、冴えない不本意な仕事についていること、美男美女じゃないこと、つまりは社会の「負け組」と言われている立場にある人々に光を当てた物語だけれど、人はいつまでこういう類の話に救われなければ気が済まないのだろう。2017/05/16

りー

16
なるほど、これがアメリカ版イケてないグループ、下層カーストか。僕はもうその生き方自体が好きじゃないしウジウジしてるやつはママンのおっぱいでも吸いながらネンネしてなって思うタチなので、正直この作品が好きか嫌いかで言えば嫌いと言わざるを得ない。でもまぁ、それだけ登場人物を巧く描いているって事なので良い作品かどうかって意味では良い作品なんだろうなぁ。2017/05/07

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