明治裏面史〈下巻〉

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明治裏面史〈下巻〉

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  • サイズ A5判/ページ数 243p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336056436
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0021

出版社内容情報

昔日のベストセラー作家・伊藤痴遊が伝える幕末明治激震の姿。工作、謀略、手練手管、命がけのかけひきの数々に驚くほかはない。

昔日のベストセラー作家・伊藤痴遊が伝える幕末明治激震の姿。司法の父・江藤新平の悲痛な最期と大久保利通の冷酷さ。
工作、謀略、手練手管、乱暴で荒々しい剥き出しで命がけのかけひきの数々に驚くほかはない。
萩の乱のまとめ役は、乃木希典の実弟、玉木真人。この真人は武器が足りず、兄希典に鉄砲を貸してくれるよう頼むが、
乃木は「鉄砲を貸し与えることは出来ぬ、兄弟の縁も今日限り」と言い、真人を追い帰し、不穏な企てを政府に急訴した。
乃木希典は大義のために実弟を見殺しにしたのであった。



十一、尾去沢銅山の強奪
 1、江藤新平の破天荒な通達
 2、訴えの書類と証拠
 3、村井茂兵衛を襲う理不尽な債務
 4、江藤新平の追求をかわす井上馨

十二、岩倉の洋行と留守内閣
 1、西郷隆盛の怒り
 2、日本に取りに帰った全権委任状
 3、条約改正の本判断の中止
 4、副島種臣外務卿の見事な対応

十三、横浜の奴隷解放事件
 1、暴風のために、ペルーのマリア・ルス号が横浜港へ
 2、陸奥の放任説
 3、世界から評価される

十四、征韓論の真相
 1、朝鮮への西郷の派遣論議が発端
 2、樺太問題と征韓論
 3、黒田清隆の仲介
 4、森山茂の談判
 5、岩倉派欠席で西郷派遣できず
 6、岩倉の画策と西郷の対応
 7、閣議は廻る
 8、三条倒れて、岩倉臨時太政大臣となる
 9、西郷敗れて辞職

十五、民選議員設立の建白
 1、建白書の起案
 2、民選議員設立の建白書の新聞発表
 3、西郷と四参議──別々の道へ
 4、板垣退助の地方遊説

十六、赤坂喰違の凶変
 1、岩倉具視を襲撃
 2、主犯の武市熊吉のかなわぬ願い

十七、台湾征伐の内情
 1、西郷派の辞職相次ぐ
 2、征台論の浮上
 3、大久保の清国との交渉

十八、江藤新平の挙兵
 1、佐賀藩内の征韓派と憂国党の反目
 2、江藤の帰国と板垣の忠告
 3、憂国党と征韓論の握手
 4、政府の緊急対策
 5、西郷との対面
 6、裁判官を引き受けた河野敏鎌
 7、厳刑を求める大久保利通

十九、大阪会議と木戸の再入閣
 1、伊藤博文と井上馨の工作
 2、大阪会議の成功
 3、板垣退助と木戸孝允の反目

二十、長州萩の内乱
 1、硬骨漢前原一誠の辞職
 2、木戸孝允と前原一誠
 3、三条太政大臣からの手紙
 4、旧会津藩の永岡久茂です
 5、永岡と前原の密談──「錦の店開きの約束」
 6、山口県令からの依頼
 7、諫早作次郎の逮捕と前原の対応
 8、諫早作次郎の寝返り
 9、前原党の総敗北
 10、前原一誠の死刑

二十一、熊本の神風連
 1、敬神連から神風連へ
 2、武士の特権を奪われた不満
 3、戦いのなかで
 4、神風連の乱の影響

二十二、東京の思案橋事件

【著者紹介】
一八六七─一九三八年。明治、大正、昭和最大の風刺家。ジャーナリスト、衆議院議員。

内容説明

昔日のベストセラー作家・伊藤痴遊が伝える幕末明治激震の姿。司法の父・江藤新平の悲痛な最期と大久保利通の冷酷さ。工作、謀略、手練手管…。志士たちの乱暴で荒々しい、剥き出しで命がけのかけひきの数々には、ただ驚くほかはない。

目次

13 横浜の奴隷解放事件
14 征韓論の真相
15 民撰議院設立の建白
16 赤坂喰違坂の凶変
17 台湾征伐の内情
18 江藤新平の挙兵
19 大坂会議と木戸の再入閣
20 長州萩の内乱
21 熊本の神風連
22 東京の思案橋事件

著者等紹介

伊藤痴遊[イトウチユウ]
1867(慶応3)年4月24日神奈川県生まれ。明治、大正、昭和初期に活躍した日本の講釈師、政治家、ジャーナリスト。政治講談を語った。号は双木舎痴遊。自由党員。講釈師のかたわらで政治活動を続け、衆議院議員に二回当選したほか、東京市会議員なども務めた。1938(昭和13)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gatta blu

3
上巻よりも更に面白く読めたのは、人物が有名ではあるわりに、これまでは表面的にしか捉えてなかったけど、政治家としての人間関係の難しさ、人間の滑稽さなどが窺えたからなのか。著者の江藤新平に対しての思い入れは一入。征韓論を巡っての様々な思惑が複雑に絡まっていった様子が面白い。ますます、明治期に興味が深くなった。この本で得た言葉『鶏林八道』2014/03/10

rbyawa

0
e224、マリア・ルス事件、征韓論争、民権運動の結末ですとか台湾征伐が語られた以外はほとんど不平士族の顛末かなぁ。ただ、長州の木戸とか井上氏とか、ちょっと褒められた調子には見えませんね(事実かどうかは不明だけど刑罰や処遇を勝手に左右したのはさすがに間違えもないだろうしな…正直だいぶ陰険な印象)。というか佐賀、長州、熊本、で語られてなかったけど西南戦争だろ、ここまで行くと政府の不手際だよなぁ。前半、特にマリア・ルス事件なんか明治5年の人権擁護事件ですごく良かったのになぁ、どうしてこうなっちゃったんだろう…。2014/08/12

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