出版社内容情報
開戦前夜1936年、ドイツ人を母にもつK・ノハラによって暗雲兆す欧州にて刊行された。大国中国の覚醒とアジアの抬頭を描く。
野原駒吉というなぞの人物にのめり込んで30年近い。きっかけは「日本人はもともと海賊」という趣旨の記述だった。調べによると野原は、日独合作映画『新しき土』の原作者らしい。大スター原節子の出世作映画はまた、日独防共交渉の隠れ蓑でもあった。日独の裏面史に特異の影を落とす野原の『黄禍論』は、
「黄禍」を切り口にした世界史的スケールの東西関係論で、
1930年代という物騒な時代背景はまた同時代史としても読み応えがある。
世界観の要は「中国」だ。この本の今日性もそこにあるだろう。
様々な時代的制約、欠陥にも拘らず、原著に古典の風格を見るのは私だけだろうか。 〈訳者)
目 次
第一章
内容説明
元共同通信記者が追い続けた幻の人、日本名「野原駒吉」の世界観が今、明らかになる。
目次
第1章 「黄禍」説
第2章 日本と中国
第3章 日本と有色民族
第4章 「一九三六年の戦争」
第5章 黄禍―日本とヨーロッパにとって
終章 開かれた戸
著者等紹介
高橋輝好[タカハシテルヨシ]
1950年6月、東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。元共同通信社記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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