オスカー・ワイルドとキャンドルライト殺人事件

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  • サイズ A5判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336051479
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

1889年、ロンドンのとある建物の一室で、周囲をキャンドルに囲まれ、喉を掻き切られた、美少年の惨殺死体が発見される。第1発見者は、「時代の寵児」オスカー・ワイルド。少年と知り合いであったワイルドは、コナン・ドイルの協力を得て、友人であるロバート・シェラードとともに真相究明に乗り出す。するとワイルドの周辺には怪しげな人影が出没し始め、やがて奇妙なクラブの存在が浮かび上がる…絢爛と暗黒が渦巻く世紀末のロンドンを舞台に繰り広げられる、華麗なるミステリ。

著者等紹介

ブランドレス,ジャイルズ[ブランドレス,ジャイルズ][Brandreth,Gyles]
1948年ドイツ生まれ。1951年イギリスへ移住。オックスフォード大学卒業。ブランドレスの活動領域は多岐にわたる。テレビ、ラジオの人気番組のブロードキャスターを務め、番組の制作スタッフとしても活躍、1992年から97年まではチェスター市選出の国会議員(保守党)の職務にあった。作家としての経歴は、1970年代に子供向けの作品を創作したことに始まる。伝記や政治家日記等、幅広い執筆活動を展開してきたが、2004年に出版したエリザベス二世とエディンバラ公爵の結婚生活を描いた『フィリップとエリザベス‐ある結婚のポートレート』と翌年出版された『チャールズとカミラ‐ある恋愛事件のポートレート』はイギリス王室を題材にした作品で大きな反響をよんだ

河内恵子[カワチケイコ]
1953年兵庫県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻、近代英文学・現代英文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

95
オスカー・ワイルドというと耽美でアンニュイという勝手なイメージを抱いていたので、ハイテンションなおしゃべりの連続にちょっとびっくり。躁鬱の気があるか?ロバートはワトソン役にしては無批判すぎるな。ワトソンは探偵の崇拝者になりきってはいけないのだ。ワイルドがマイクロフトのモデルとは。英国ミステリというより、ちょっとフランスっぽい。『黄色い部屋の謎』みたいな…ワイルドは童話とか『サロメ』とかくらいしか読んでいない。『ドリアン・グレイ』は新潮文庫挫折したので、光文社古典新訳で再挑戦してみようかな。2017/11/01

星落秋風五丈原

37
またもや、ホンモノのコナン・ドイル登場!とはいっても、今回のドイル主役というより脇役。もっぱら活躍するのは表紙のこの人。本作から2年後、運命の男性である若くて美しいアルフレッド・ダグラス郷との間にあえて口にすることの出来ぬ愛を育み、転落していく彼は、売れっ子作家としてドイルから尊敬の念を抱かれる存在でした。そういえば、映画『シャーロック・ホームズ』で、マイクロフトを演じたスティーヴン・フライにそっくり。そっくりなのは外見だけではなく、なんとワイルド、初対面のドイルのあれこれをぴたりと言い当ててしまいます。2017/04/03

むつぞー

15
時代の有名人が話題に登ったりと面白く読みました。 オスカー・ワイルドはまさにシャーロック・ホームズを地でゆくようなタイプでしたしね。行動はかなり??な所はありますが、それも彼っぽいと言えるのかも? ただミステリとしては…えっと、今時これありですか?ここも時代遡るの?的に感じます。 あと久しぶりに翻訳物を読んだからかちょっと読みづらい感じがしました。 でもなんていうんでしょうね、豪華有名人が時代がかった舞台に立っているような感じで、いっそBBCあたりで連続ドラマにしてくださいませんかね。 2010/10/22

きりぱい

12
何とワイルドとコナン・ドイルが共演!ホームズ張りの推理を見せるのはワイルドで、脇には友人ロバートがワトスンよろしく控える。ただならぬ事件の渦中でワイルドが何を執筆し、あるいはドイルも、そしてホームズ物のある人物モデルがワイルド!?かたやディケンズがかった町や、文中で読まれる作品など、散りばめられた演出が憎らしい!元々ワイルドがいわくつきなため、核心に近づくべき気配が放たれているのだけど、気付けば自分だけ否定の大団円を迎えて、そのキャラは一体、真相を勿体ぶるホームズに匹敵しうるのか、素直に読んで娯楽の逸品。2010/09/06

misui

7
オスカー・ワイルドを探偵役に据えて19世紀ロンドンの超難解事件を斬る!というわけでは全然なくて、ホームズをリスペクトしたキャラ配置でコナン・ドイルや有名人を登場させつつ、わけのわからない言葉を吐く奇矯なワイルドさんとピクニックを楽しもうといった趣。本筋の謎解きはわりとどうでもいい。作者が本職の伝記作家なので史実に基づいた骨太なお遊びが散見される。あとチップばらまきすぎ。2011/04/02

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