未来の文学<br> 歌の翼に

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歌の翼に

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  • サイズ B6判/ページ数 423p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336051165
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

歌をうたうことによって肉体から精神を解き放つこと、それが「飛翔」である。宗教と経済に支配され食料危機が慢性化した近未来アメリカにおいて禁止されている「飛翔」の魅力にとりつかれた少年ダニエルは、ある日突然アイオワの有力者の策略により刑務所へ、そこから彼の数奇な流転の人生がはじまる。やがて結婚、妻のボウアは「飛翔」したまま帰らぬ人となり、抜け殻となった妻とともにニューヨークへ向かう。オペラ劇場で働きはじめたダニエルは、人気歌手のレイと出会い、恥辱と快楽にまみれた生活をおくりながら歌手を目指し、ついに成功を手に入れるのだが…SFのみならずゲイ小説、教養小説、音楽小説などのあらゆる要素を投入しながら、支配する者とされる者の宿命、芸術の喜びと悲惨をエモーショナルに描く、奇才ディッシュの半自伝的長篇にして最高傑作がついに復刊。

著者等紹介

ディッシュ,トマス・M.[ディッシュ,トマスM.][Disch,Thomas M.]
1940年アメリカ・アイオワ州生まれ。建築家を志してクーパーズ・ユニオンに入学するも挫折、生命保険会社に勤めながらニューヨーク大学の夜学に通い、62年に短篇“The Double‐Timer”でデビュー。その後、広告代理店、銀行など様々な職に就きながら、65年『人類皆殺し』で長篇デビュー。66年、イギリスに渡り、「ニュー・ワールズ」誌で異彩を放つ意欲的な作品を次々と発表、「ニュー・ウェーヴ」運動の中核作家として活動し、知性派SF作家として確固たる地位を築く

友枝康子[トモエダヤスコ]
1933年生まれ。東京女子大学短期大学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ai

12
歌うと、精神が「翔ぶ」ことが可能になった世界。「翔ぶ」ことに魅了された主人公の流転の物語。何度も堕ちた主人公の視点から見上げる世界は、ディストピアともユートピアともつかない、曇った世界。あまり現代と変わらないのかもしれないこの世界を、彼が物語る内容が読ませる。「翔ぶ」こと以外、欲しいものを手に入れた主人公が迎えるラストにしびれた。 2019/10/25

umeko

8
最後まで緊張感があり、物語の世界に飲み込まれたように夢中で読みました。少年ダニエルの成長物語である反面、現代社会への皮肉とも取れるように感じました。解説によると1979年に出された本だそうですが、物語の世界は、今のアメリカだけでなく日本を含め世界的な行き詰まった空気と重なります。そんな世界からの「飛翔」なのでしょうか?何かを暗示するようなラストは秀逸です。 2012/06/20

キキハル

7
SF要素は少なく、ダニエル少年の成長譚とも読める。政治、経済、宗教、音楽、そして近未来のアメリカ。すべての素材が絡み合って中盤以降ぐっと厚みを増していく。歌うなかで飛翔することにあこがれるダニエルの生きざまに胸を突かれる。成功とあっけない最期も、人間のおわりはこんなものかと無常感すら感じた。それでも全編を貫くのは音楽と歌なのだ。いい小説だった。この本が30年前に書かれていたことに感動を覚える。その当時、サンリオSF文庫で読まなかったことが悔しい。飛翔装置がソニー製だったのが面白かった。2010/02/16

すけきよ

6
ディティールはパーツはディストピアSFなんだけど、それは背景に過ぎず、普通に成長物語として面白い。半自伝的小説と言われているように、主人公のダニエルはひじょうに存在感がある。特に第一部の少年時代は、ディッシュの物語と錯覚してしまいました。結末は、肉体に縛られたまま、ある意味昇天してしまうのが、アメリカエンタメを皮肉っぽく表しているのかな。いろいろな読み方ができるけど、個人的にはゲイ小説として読むと面白そうだと思った。改めて読み返すと、最初の方からダニエルの性癖が匂わされてるんだよね。非SF者にもオススメ。2009/10/10

猫のゆり

6
思っていたよりSF色は強くなく、重厚な文学作品を読んだような趣があった。音楽小説、教養小説、ゲイ小説といろいろな側面を持つという本書。音楽の素養がないので歌(特にオペラ)に拘るダニエルの心情が今ひとつよく分からなかったのが悔やまれるけれど、いつか「飛ぶ」ことを生きがいに、様々な苦難や喜びを経て目標に迫っていく姿に感銘を受けた。ゲイ小説としては・・「狂気帯」ってすごい(汗)。妻ボウアやミセス・シッフ、エルネスト・レイなど、ダニエルを取り巻く人たちも個性的で、彼との関わり方も変わっていて面白かった。2009/10/05

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