出版社内容情報
松本俊夫や飯村隆彦ら草創期の作家から、コマ撮り、手描きアニメ、フルCGの若手作家まで、実作者たちが論じ、教える「制作の鍵」。
内容説明
草創期から最先端まで。フィルム、ビデオ、CG、アニメーション、現役の作家たちが書き下ろす、その魅力と「制作の鍵」。
目次
第1部 フィルムとビデオ(一九六〇年代の私の実験映像;メディアアートとしての映像―自作に関わるノート;映画・日常の冒険;メディアに対する批評性初期ビデオアートにおいて)
第2部 アニメーションとCG(アートアニメーションについて―『緑玉紳士』の場合;たくさんの魔法使いたち;CGアニメーションの世界)
第3部 音と映像(音から映像へ、映像から音へ―音符を媒介にして;視覚と聴覚の統合―「映像音響詩」の作曲技法)
第4部 ビデオからその先へ(“眼差しの欲望”とビデオアート―ものから映像へ、映像から出来事へ;コンピュータアートからビデオアート、そしてメディアアートへ―日本的なるものを求めて)
巻末資料 戦後実験映像/メディアアート史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinichiro
2
-2007となっているけれど、60年代、70年代の実験映画の比率が高い。現代美術とか実験映画とか、実際に見てみると意外と面白いものも結構あるのに、それを語る人達はなんでこうも人を退屈にさせるんだろう。2010/02/10
Mark.jr
1
アニメや映画などの実験的映像作品の作家たちが、自身やその周辺の作品を語った本です。日本の実験映像分野の代表作家の1人である松本俊夫氏など、寄稿しているのはあまりメディア露出を行わない、かなり貴重な面々ばかりです。かなりハードコアな作風の作品が取り上げられた実験映画から、"ウォレスとグルミット"などメジャーな作品にも言及されたアニメ、さらに映像に使われる音響まで幅広く解説されており、ヴィデオアートの奥深い世界に触れられる良著です。2020/04/02
doji
1
メディアアートとしてビデオや映像にフォーカスが当てられると、あらためて映像や映画というものの媒体の特徴について考えることになる。それに映像の場合は、大抵はそこに商業的であったり予算の問題があったりするのも面白く、緑玉紳士の話がとにかく印象に残った。2018/05/12
poiuy
0
阪本裕文による「メディアに対する批評性」を読了。2015/01/15
メガネねこ
0
★★★★メディアアート業界で活躍するアーティストたちを論客に迎え、彼らの具体的な経験や作品群とともにメディアアートとは何かが論じられている。基本的に日本と海外(欧米)では、「メディアアート」の定義が異なり、日本がコンピューターなどを駆使したニューメディアを扱ったものに限定しているのに比して、欧米では広く映画やビデオをメディアとしたものを全てメディアアートと呼んでいる。 個人的にもメディアアートとはこんなものというのが漠然としてはわかってはいたものの、いまひとつ定義できていない状況だったので、本書を読ん2010/12/28