内容説明
乳母から逃げ出してライオンに食べられてしまうジムや、糸の端を噛んで苦悶のうちに事切れるヘンリー・キングのお話などなど、ルイス・キャロルやエドワード・リアの名作とならび称される“ナンセンス詩”+“ナンセンス挿絵”の傑作です。
目次
子供のための教訓物語
悪い子のための動物寓話集
もっと悪い子のための続動物寓話集
教訓アルファベット
著者等紹介
横山茂雄[ヨコヤマシゲオ]
1954年生まれ。奈良女子大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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きゅー
6
教訓詩集とあるけれど、実際には似非教訓詩集。子どもたちに向かってこんなことをしてはいけませんよというけど、乳母から逃げ出したくらいで生きたままライオンに貪り食われるのはいかがなものかと。最後に残った頭がコロリ、息絶えていましたって洒落にならん。ところで、これ読んだ気がすると思ったけれど、実際に読んでいました。エドワード・ゴーリーが本作に挿絵を付した絵本『悪いことをして罰があたった子どもたちの話』の原作がこれでした。ゴーリーの絵本を読んで、気になった方がいたらこちらにも手を伸ばすのはいいかもしれない。2014/06/26
ぶうたん
4
著者はチェスタトンの友人だったと言う。さもありなん。100年以上前に書かれており、わかりにくいところも散見されるけれど、英国人らしい皮肉と機知に富んだ大人向けの散文集と言ったところ。挿絵も良い味を出している。翻訳は横山茂雄先生で、苦労されたんだろうな、と思わせる部分もあったかな。モンティ・パイソンを楽しめる人なら絶賛ではないでしょうかね。自分は少し苦手かもです。2021/07/03
還暦院erk
2
図書館本。角田光代さんの書評で紹介されていたので手に取った。面白かった!詩の不穏さ以上に挿絵で描かれる子どもらの「法令線」の深さがインパクト大。目つきの悪い動物たちの方がむしろ表情豊かで可愛く思えるほど。わたしのお気に入りは「にしきへび」。偉そうに眼鏡をかけてたり折檻されてべそべそ泣いたり…そして驚きのハッピーエンド!あ、それからp63の動物名は漢字が読めなくて往生した…日本国語大辞典でないと載ってないかも。教訓アルファベットが抄訳だったの残念!略された項目の内容がやばすぎたとか?逆に興味津々。2021/06/15
梨
0
毒があるというよりはとにかく不真面目。そこがいい。2009/07/30
たこい☆きよし
0
キース・ロバーツのMolly Zero でヒロインのモリーが子どもの頃に読んだらしいナンセンス詩集。ようやく邦訳版を読めたが、これも全訳ではなかった。亀を見て詩を思い出す、というくだりがあるのだが、その亀の絵はたぶん本書の表紙のこれなんだと思う。2019/08/09