内容説明
巨匠ウッドハウス円熟期の超絶技巧が冴えわたる、カラフルな短篇総天然12色。『比類なきジーヴス』で熱狂的ファンを獲得したあのビンゴが、愛妻ビンゴ夫人と愛息アルジャーノン君と過ごす熱い日常。初登場フレディー・ウィジョン、ユークリッジら、恒常的にバカで高貴な騎士道精神と切実な企業家精神がせつなく鼓動する、ちょっぴり不条理で不謹慎、暁天の星より稀な笑いのエレガンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
28
ビンゴが愛妻・愛息と過ごす熱い日常のほか、恒常的にバカで高貴な騎士道精神や、切実な起業家精神がせつなく鼓動する、ちょっぴり不条理で不謹慎な笑いのエレガンス。ウッドハウス円熟期の超絶技巧が冴えわたる12の短編。2008/08/17
紅はこべ
9
エッグ、ビーン、トランペットというのは本名ではなく、ドローンズクラブ会員の通称みたいなもの。会員の冒険譚の語り手を務めるのがクランペット氏、聞き手がエッグ氏、ビーン氏、パイ顔氏など。この短編集の主人公は若者達。若いだけあって隙だらけ。そこがウッドハウス作品お馴染みの遊び人の海千山千紳士とは違った魅力がある。何しろ突っ込みどころだらけで、快く笑わせてもらえる。2008/05/27
金乃丞
3
ビンゴの強運に笑ってしまう。ジーウ゛スシリーズの外でこんなに活躍してるなんて。2010/05/11
ハルト
3
ビンゴ物が楽しかった!ウッドハウスは、ダメでおバカな男を憎めなく書くのがうまい。二転三転する話運びも、あざやかでまた見事。最後、クスッと笑って本を閉じられる安心感がいい。2009/09/16
チャンドラー
2
ウッドハウスのユニークな言い回しが話をよりおもしろ可笑しくしている。特にビンゴ・リトル、フレディ・ウィジョンものが楽しい。特別付録「本当のドローンズ・クラブ」によると、作者は実際の出来事を誇張して描いているんだとか。まさかのノンフィクションである。別本『ドローンズクラブの英傑伝』にも同じ3編収録されているが、そちらの翻訳と比べると本書は文章が少し硬く感じる。前者のほうがもっと砕けていて、面白さが伝わってくるように思う。2017/08/04
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