内容説明
バーティーついに刑務所入りか？極北的理不尽美少女の無理難題を前に、またまたスープに浸かり続けるご主人様。ありとあらゆる難問を解決し続ける天才執事ジーヴス、今回のお手並みはいかに。
著者等紹介
ウッドハウス，Ｐ．Ｇ．［ウッドハウス，Ｐ．Ｇ．］［Ｗｏｄｅｈｏｕｓｅ，Ｐｅｌｈａｍ Ｇｒｅｎｖｉｌｌｅ］
１８８１年イギリスに生まれる。１９０２年の処女作『賞金ハンター』以後、数多くの長篇・短篇ユーモア小説を発表して、幅広い読者に愛読された。ウッドハウスが創造した作中人物の中では、完璧な執事のジーヴス、中年の英国人マリナー氏、遊び人のスミスの三人が名高い。とりわけ、ジーヴスとバーティーの名コンビは、英国にあってはシャーロック・ホームズと並び称されるほど人気があり、テレビドラマ化もされている。第二次世界大戦後、米国に定住し、１９５５年に帰化。１９７５年、サーの称念を受け、同年９３歳の高齢で死去した
森村たまき［モリムラタマキ］
１９６４年生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程修了。国士舘大学法学部講師。専攻は犯罪学・刑事政策（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
284
本書はシリーズの６作目にあたるようだが、２作目の『よしきたジーヴス』の続編にあたるらしく、通して読んでいないとわかりにくい部分もある。さて、今回は「ウシ型クリーマー」に端を発して何人もの登場人物たちが入り乱れる、やや複雑なプロット構成になっている。発端のダリア叔母さんをはじめ、出てくる女たちはみんな揃いも揃って自分勝手の極み。一方の男たちは、ジーヴスを除いて、これまた揃って「おまぬけ」ぶり。主人公のバーティーは比較的マトモだが。ここに展開するウイットとユーモアとは、イギリスの男たちのサロンの伝統だろうか。2016/01/14
まふ
105
G1000のウッドハウス5作品中3作品目として読んだ。が、ウッドハウスの作品に共通してみられる「わざとらしさ」が今回はとりわけ鼻について完読するのが辛かった。でも、読んだ。ウシ型クリーマーをめぐるドタバタだが、ジーブスのモノの言い方のわざとらしさ、バーティーの有閑貴族の典型的アホラシサ、その他の人物設定・舞台回し・物語り進行等全体として自分的にはうっとおしさ度(?)が高かった。英国の国民的人気シリーズだというが、読者としての小生の「ユーモア感度」の低さを嘆くべきか、ウウム…であった。2024/01/06
ケイ
94
これはまさに水戸黄門的なおもしろさだ。テレビシリーズで大人気なのがよくわかる。それにしても、女性の理不尽な要求に首を傾げながらも、相手を傷つけずになんとかトラブルにならないようにすませられないかと苦心するジェントルマンが登場するイングリッシュコメディの多いこと！ 彼の国柄羨ましいかぎり。さて、今回の最大のひきつけポイントはユーカリだったが、それが脅迫のネタになる理由も紳士の国ならではだろう。2015/10/12
はたっぴ
74
身の上に起きた珍事を探偵ばりに解決しようとするウースターと執事ジーヴスのドタバタ劇。TV受けしそうな軽快なストーリーでアクの強い人物が次々と現れ、ウースターが幾重にも窮地に陥るところに可笑しみが漂う。週末はチビ甥っ子達の世話で読書に専念できなかったが、膝の上で「声を出して読んで！」と言うので一文を読んで聞かせたところ、言葉の言い回しが面白かったらしく繰り返し要求してくる。「よしきた、ホー」「わかった、ヤッホー」という言葉に反応したようだ。帯にある「疾風怒濤の面白さ」を感じるために再読したい。【G1000】2016/02/14
扉のこちら側
71
再読。2015年1139冊め。【76/G1000】シリーズのうち3作がG1000リストに入っているが、そのうちの1冊め。初読から約10年もたつと詳細を忘れているものだけれど、強烈な個性のキャラクターがこんな感じのことを言っていたなあというのは意外に覚えている。相変わらず可哀想でお気の毒さまなバーティ―でした。2015/11/20
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