内容説明
写真をめぐる言葉と、言葉をめぐる写真。これからの写真について考える人のための20の手がかり。インタビュー&論文・エッセイ。
目次
第1部 写真に語りかける(畠山直哉インタビュー「世界のはじっこにあるものにむかって」;写真―小さな大全(スーザン・ソンタグ)
鼎談「そして写真はつづく」(田中純・野崎歓・畠山直哉)
「写真論」、平坦世界を破るための戦い―スーザン・ソンタグ『写真論』ノート(管啓次郎)
歴史の現像―ベンヤミンにおける写真のメタモルフォーゼ
温室を満たす光―ロラン・バルトと写真による回心(野崎歓)
空間の痛み、写真、風―ヴィレム・フルッサーと第三のカタストロフィ(ノルヴァウ・バイテーロ・Jr.))
第2部 まなざしのフィールド(港千尋インタビュー「ブラジルが写真を教えてくれた」;ウォーカー・エヴァンズのアメリカを読む(アンドレイ・コドレスク)
写真と絵画に挟まれた物の光(近藤耕人)
パンテオン広場17番地「偉人ホテル」―シュルレアリスムと写真についての覚書(星埜守之)
監視の現在+ウォーカー・エヴァンズの「超越」(倉石信乃)
フレーム・モビールと映画の時代―反映するスクリーンについての省察(ダドリー・アンドルー))
第3部 心のなかのフレーム(本質を汲み出す泉(堀江敏幸)
「もしデカルトが写真を見たなら…」―不完全な、でも忘れることもできない、ある着想をめぐる半デカルト的省察(キュー・リー)
見えない写真―心のなかのフレーム(塚本昌則)
コレット・ペニョの表情(マイケル・リチャードソン)
サミュエル・ベケットと見えざるもの(井上善幸)
フアン・ルルフォの廃墟の中で(旦敬介))
著者等紹介
近藤耕人[コンドウコウジン]
1933年生まれ。明治大学名誉教授
管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。翻訳者、エッセイスト。比較詩学専攻。2005年4月よりオークランド大学(ニュージーランド)客員教授
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