内容説明
ペローとグリム兄弟をつなぐ18世紀の文人が物語るドイツメルヒェン集の古典本邦初訳。リヒター他の挿画160葉全点収録。
著者等紹介
鈴木満[スズキミツル]
東京に生まれる。東京大学大学院比較文学比較文化専修博士課程満期退学。専修大学文学部専任講師を経て、武蔵大学人文学部欧米文化学科助教授。現在武蔵大学人文学部比較文化学科教授。専攻比較口承文芸
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感想・レビュー
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泉を乱す
6
過去読了 たぶん10年前くらいに読んだ 買ったのは池袋ジュンク堂
tieckP(ティークP)
5
ペローより後、グリムの前に、民話を元にしつつ、風刺や大人向けのやや意地悪な教訓を交えた知的な読み物を書いたのがこのムゼーウス。実はティークもムゼーウスがのちに始めた企画を引き継いでいて縁があるのだが、それを措いても本書は非常に作品味がある。いまさらグリム童話は読めない大人に特にお薦め。訳がまた良く、やや漢語を多用しながら語りらしいノリも表現しており、僕レベルでは原文を読んでもこんなに豊かなニュアンスはくみ取れない。この後に2巻出て、そちらの方が訳注が抱負だが、面白い作品を優先して訳したという本書がお薦め。2021/09/16