内容説明
南北朝・室町時代は、古代からの引きつぎの文書とその変容、その後新たに成立した文書など、それぞれの様式、また多くの形式の文書が整然たる体系をもって出揃い、さらにそれに相応した料紙・封式その他の文書のかたちが整えられる。このような南北朝・室町時代の文書を取りあげる場合、まず触れなければならないのは足利尊氏の文書である。そこで本書では、足利尊氏文書の「総合的研究」をした。
目次
本文編(足利尊氏文書を考える;足利尊氏文書と「偽文書」;足利尊氏自筆文書等の総合的研究;足利尊氏とその文書―まとめに代えて)
写真編(足利家時袖判高重氏奉書;得宗公文所奉行人連署奉書;足利高氏書下;足利高氏書状 ほか)
著者等紹介
上島有[ウエジマタモツ]
1924年三重県に生まれる。’50年京都大学文学部史学科卒業。京都府立総合資料館を経て、大阪電気通信大学、摂南大学、花園大学教授を歴任。’71年京都大学より文学博士の学位を授与。’99年密教学芸賞・角川源義賞を受賞。摂南大学名誉教授。主要著書に「京郊庄園村落の研究」(’70年)「戦乱と一揆」(’76年)「東寺文書聚英 図版篇・解説篇」(’85年)「東寺・東寺文書の研究」(’98年)、共編に「山城国上桂庄史料」上巻(’98年)「山城国上桂庄史料」中巻(2000年)
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