内容説明
中世末ヨーロッパにあって、最も強大な国力を誇り、壮麗な文化国家をきずいたブルゴーニュ公国―フィリップ善良公やジャン無怖公など史上稀にみる偉大な君主のもと、本国フランスをも上回るまばゆいばかりの歴史を世界地図の上に記した美の一大帝国の、知られざる全貌をあますところなく俯瞰した本邦初の大著。
目次
第1章 王国から公国へと
第2章 カペ朝がブルゴーニュで果したこと
第3章 フィリップ・ド・ルーヴルの後継ぎ
第4章 フィリップ・ル・アルディ―政治
第5章 フィリップ・ル・アルディ―文芸保護者としての
第6章 ジャン・サン・プール
第7章 フィリップ・ル・ボン
第8章 シャルル・ル・テメレール―最盛期
第9章 歴史家と作家たち
第10章 芸術
第11章 宮庭生活
第12章 ブルゴーニュという国家
第13章 ジャルル・ル・テメレール―幾多の過誤
第14章 ひとつの治世、ひとつの王朝の終り
著者等紹介
カルメット,ジョゼフ[Calmette,Joseph]
1873年ペルピニアンで生まれ、1952年トゥルーズで亡くなった。中世史の権威で、トゥルーズ大学などの教壇に立った。著作の数はおびただしく、変化に富んでいるが、おおむねフランス中世末、ブルゴーニュ関係のものが多い。代表作は、『封建世界』(1935)、『シャルルマーニュ、その生涯と事業』(1945)など。ほかには、シャルル五世、ルイ十一世、ジャンヌ・ダルク、スペイン史、ヨーロッパの国際関係を扱ったものなどが目だつ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤクーツクのハチコ
1
あの彫刻家はスリューテルというのか、わかって良かった。フランドル派は思った以上にブランドものだったんだな2013/01/24
ヴィクトリー
1
当時のヨーロッパで最も豊かな国で(宗主であるフランス王、神聖ローマ皇帝がみすぼらしく見えるほどだったらしい)、宮廷儀礼などで後世に影響を与えた国にもかかわらず、あっさりと消滅してしまった国。かなり興味をそそられる国ではあるが、この国に関する本は非常に少ない。 もし、このブルゴーニュが存在していたら、今あるフランスという国民国家なるものも、どのようなものになっていたかは分からない。 が、最後のブルゴーニュ公のシャルル突進公は、そのあだ名の通りの突進人生で、興味深い未来への可能性を失った事が惜しまれる。2010/05/07
sera
0
内容はかなり詳細です。 2017/07/12