内容説明
牛車/サンドイッチマン/吸血蝙蝠…。“台湾”を描く6篇の物語。
著者等紹介
黄春明[ホワンチュンミン]
1939年、宜蘭県羅東鎮の生まれ。八歳の時に母親を亡くし、五人兄弟の長男として苦労した少年期を過ごした。事件を起こして県立羅東中学を退学、その後入った頭城中学も退学。台北に家出し、しばらく電気屋に勤めた後、台北師範に合格するが退学。台南師範、さらに屏東師範に移ってようやく卒業する。1962年、三年間の教職服務期間を終え、軍隊服役中に書いた小説が認められ、『聯合報』に掲載される。その後、放送局、広告会社などの勤務を経ながら小説を執筆、1966年には陳映真、王禎和、施淑青、七等生等と雑誌『文学季刊』を創刊、七十年代を代表する作家の一人となった
王拓[ワントゥオ]
1944年、基隆郊外の漁村に生まれる。本名は王紘久。台湾師範大学歴史系を卒業後、花蓮で中学教員になる。さらに政治大学に進み中国文学の修士課程を修了している。1970年頃から創作を始め、初期には中国古典文学や張愛玲に関する研究論文や評論もある。1979年には世界人権デーの抗議運動で政府と対立した高雄事件(美麗島事件)で逮捕。徐々に政治運動に活動の重点を移し、現在は民進党籍の立法委員にも選出されている
宋沢莱[ソンツォーライ]
1952年、台湾雲林県生まれ。本名は廖偉竣。台湾師範大学卒業後、長く彰化県の中学校で教鞭をとっている。大学在学中から作品を書き始め、小説だけでなく評論や詩の分野でも活躍。仏教を中心に宗教に関する著作もある
王禎和[ワンチェンホー]
1940年10月に台湾東部の港町花蓮で生まれた。台湾大学外文系在学中から『現代文学』に作品を発表。1961年張愛玲が台湾を訪れたとき、「鬼・北風・人」を高く評価された。張は小説の舞台である花蓮にいたく興味をもち、王の案内で花蓮に旅行している。大学卒業後、二年間の兵役をつとめたあと、花蓮中学の英語の教師を経て、航空会社に勤務。その後、テレビ局に移ったが、その間ずっと創作をつづけた。1966年には陳映真、黄春明らと『文学季刊』を創刊。72年からアイオワ大学で創作上の研鑽をつみ、73年に帰国。1990年9月に鼻咽頭癌で亡くなるまで、小説のほかに映画の脚本や映画評なども手がけた
山口守[ヤマグチマモル]
1953年、長野県生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了。現在、日本大学文理学部教授
池上貞子[イケガミサダコ]
1949年、埼玉県生まれ。東京都立大学大学院修士課程修了。現在、跡見学園女子大学教授
垂水千恵[タルミチエ]
1957年、香川県生まれ。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。博士(人文科学)。現在、横浜国立大学留学生センター教授
三木直大[ミキナオタケ]
1951年、大阪府生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了。現在、広島大学総合科学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
Kazuhiro Sorimachi
-
- 電子書籍
- 世界最強の魔王ですが誰も討伐しにきてく…