日本怪談大全 〈第2巻〉 幽霊の館

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  • サイズ 新書判/ページ数 451p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784336037329
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0395

内容説明

伯爵夫人との情事が発覚し轢殺された哀れな書生。霊界から甦った彼の復讐とは…「黄灯」。時代物から現代物まであらゆる幽霊話を網羅。まさに万華鏡的世界。他に「水妖の館」「山妖の館」「交通怪談の館」も収載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

64
シリーズ二冊目。本書は「幽霊の館」の他に「水妖の館」「山妖の館」「交通怪談の館」で構成されている。大正時代の幽霊譚らしく応報の論理で動いているものが多いが、その冒頭を飾る「黄燈」は全編鬱々とした雰囲気に包まれていて極めて薄気味の悪い名作。他にも読み終えると溜飲の下がる「雀が森の怪異」や昔から伝わる「四谷怪談」「皿屋敷」に遠野物語を思わせる「海嘯のあと」等、極めて多彩な話が集められている。翻って他の館は現代的な怪談が多いかなあ。「水魔」とかその筆頭だし。前巻に続いて怪談として極めて読み応えのある一冊である。2023/10/12

Tonex

39
田中貢太郎の怪談は20年にわたって収集されたものと言われているが、どこで誰からどうやって収集したかどこにも書かれていないので、創作がまじっているのではないかと思っていたが、巻末の解説を読んで、実態がわかった。▼田中貢太郎は自身の怪談を「創作、半創作、伝説、筋書など」に分類していたとのこと。土佐に関する伝説の多くは土佐佐川町の川田信義という人の収集したもの。弟子筋の井伏鱒二の回想記「田中貢太郎先生のこと」によると、中国清代の「聊斎志異」から暗示を得たものも多いらしい。2016/06/29

ミエル

19
「ある神主の話」 水の男と勘作の不思議友情話。水の男、河童じゃないそうだから龍?やたらと人間になりたがる(つまり殺して乗っ取る)のも、勘作と付き合いを深めたいから、って言うのもなんとも微笑ましい。もちろん失敗してるから微笑ましいとか言えるわけだけど。鯉を取ってきてくれたり、年老いた勘作のジョブチェンジまで心配してくれたり、わりと義理堅い所が神様なんだろうなと推測。妖のものとの契約事だと、損得優先だろうし、神様はやっぱり格が違うのかも。2022/04/29

てっちゃん

2
個人的には田中貢太郎は、日本の怪談作家の中では岡本綺堂と並んで双璧だと思っている。この巻にもいろいろなタイプの怪談話があり、存分に楽しめた。 「八人みさきの話」・「宇賀長者物語」・「一握の髪の毛」あたりが好み。2016/06/13

猫丸

1
モダンホラー以外に御一新前の話も含む。でも、やはり大正から昭和初期の雰囲気の方が好きだなあ。著者は中国文学の紹介にも尽力した人であったらしく、用いる漢字がかなりイカしている。2018/08/07

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