内容説明
管領足利基氏の謀計に新田義興が斃れ、新田に呼応する輩は何処ともなく散っていった。だが義興は一人の子を残した。名を徳寿丸。やがて元服した徳寿丸は新田義統を名乗り、その下にはかつての忠臣たちが再び参集し始める―新田の再興劇を壮大なスケールで描いた代表作『絵本壁落穂』。兵庫築島の人柱をめぐるドラマ『松王物語』ほか『津摩加佐禰』を収録。堅実な作風と着実な執筆で、化政期の読本隆盛の一翼を担った小枝繁の作品を初めて集成。
管領足利基氏の謀計に新田義興が斃れ、新田に呼応する輩は何処ともなく散っていった。だが義興は一人の子を残した。名を徳寿丸。やがて元服した徳寿丸は新田義統を名乗り、その下にはかつての忠臣たちが再び参集し始める―新田の再興劇を壮大なスケールで描いた代表作『絵本壁落穂』。兵庫築島の人柱をめぐるドラマ『松王物語』ほか『津摩加佐禰』を収録。堅実な作風と着実な執筆で、化政期の読本隆盛の一翼を担った小枝繁の作品を初めて集成。