感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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要するにゴシックとは、道具立てだったり雰囲気の問題なのだ。内容は恐怖小説でも幻想文学でも、純文学でも犯罪小説でもなんでもいい、雰囲気さえゴシック的で且つ面白ければ。しかしながらこの作品集は、面白くもなければゴシック的雰囲気もいまひとつ(表題作だけは面良かった)。冗長で、わかりにくい文章がだらだらと続く、内容の薄い作品がほとんど。退屈な親戚の退屈なおしゃべりに何時間も付き合わされているようだ。眠気との闘いが延々と続くのみ。まったくもって編者のセンスを疑う。国書刊行会らしからぬ実に残念な一冊。2021/04/30