感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スターライト
6
アルラウネがブリンケン邸の女主人になった上巻を承けて、下巻では彼女の虜となった男たちの悲劇の運命、彼女の生みの親とも言うべきフランク・ブラウンとの再会と彼との交流、明かされたアルラウネの生い立ちとその死が描かれる。幼い頃から不思議な力を発揮し、人々の感情を自在に操る”魔性の女”だったアルラウネも、その力は愛ゆえにフランク・ブラウンには通じず、両者は愛しながらも憎みあい、ラストのフランク・ブラウンの言葉にはこの劇的な物語の幕を下ろすにふさわしい哀愁が漂う。まさにドイツ怪奇幻想文学の傑作の名にふさわしい。2021/02/14
いふに
1
小悪魔的なアルラウネが神格化されすぎていないのが読んでいて心地よかった。閣下のアルラウネへの執着ぶりが憐れ。でも笑える。2015/08/07