内容説明
平易な語り口と完壁な論理によってラカンの深遠かつ晦渋な理論をクリア―解釈の域を越え普遍性に耐える自前の強靱な思想構築を成しとげた画期的な書。わが国哲学・思想の最前線。
目次
序 フロイトとラカン―精神分析という場
第1部 「鏡像段階」と主体の弁証法
第2部 否定、抑圧、排除
第3部 転移とその空間(『科学的心理学草稿』における分析空間;精神分析の「4つの基本概念」における分析空間)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
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この『精神分析の空間』ではフロイトとラカン、それぞれの精神分析を比較しています。しかし、序文でフロイトとラカンの固有名詞を考えるときに大きな落とし穴があると言います。「ゴーギャンとゴッホ」という本があったとら、耳切り事件などを思い浮かべるでしょうように二つの固有名詞を並べたら、二人の「歴史」を記述することを意味します。 しかしフロイトとラカンの関係はたった1行のやりとり、しかも儀礼上のやりとりでした。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51351064.html2012/06/14