内容説明
変革期の社会構造と民衆の心意の形成を歴史的に追究し、社会の再生を担う共同体像に新鮮な息吹きをふきこむ。
目次
古代の共同体と「人」「子」(義江明子)
草薙剣の伝承をめぐって(岡田精司)
「徳政」管見(阿部猛)
得宗領荘園の支配構造―若狭国太良庄(山本隆志)
荒木田延綱覚書―強訴・託宣・落書(西垣晴次)
熊本藩における切支丹と天草一揆への対応(圭室文雄)
義民伝承にみる変革と犠牲(横山十四男)
世直しと神葬祭運動(芳賀登)
『道場・門徒拝領』争論―幕末の三河一向一揆認識(新行紀一)
歴史形成因としての倫理意識(布川清司)
幕末維新期における民衆の「異」意義(高橋敏)
北海道開拓論の一こま―田口卯吉と原敬(榎本守恵)
天塩川流域のキリスト者(大浜徹也)
環境権と本源的所有―共同体論から環境問題への接近(鳥越皓之)
共同体の変質・再生・創出―水俣の事例研究から(色川大吉)