内容説明
インド亜大陸やカリブ海地域からイギリスに移住したエスニック・マイノリティの子供たちは学校でも直接、間接に差別や偏見による教育上の不利益を被っている。自らの民族的アイデンティティをかけて親たちも立ち上がる。人種差別と文化の葛藤が生んだいくつかの事件を丹念に追い、多文化教育の何が問われているのかを明らかにし、今後の方向を示す。
目次
1 人種差別と文化葛藤のなかのイギリスの学校(ターバン論争;ハラール・ミートの給食;ハニフォード事件 ほか)
2 「スワン・レポート」と多文化教育の周辺(「同化」の破綻と「統合」の限界;マイノリティの子どもの「学業不振」;スワン・レポート;岐路に立つイギリスの多文化教育)