内容説明
社会的・政治的な動機にもとづき、生成・動員される文化資源―国民国家、先住民運動のアイデンティティの源としての文化資源、あるいは観光などおける商品化された文化資源のあり方を比較検討する。
目次
序 資源化する文化
1 文化資源研究への視角(文化資源学の構想と課題;文化資源使用法―植民地マダガスカルにおける「文化」の「資源化」;文化資源の開放系の領域について―ロシア・南シベリアにおける二言語教育と公共問題)
2 先住民の文化実践から(文化を資源化する意味付与の実践―フィリピン先住民イフガオの村における植林運動と自己表象;資源としての知識、資源化される伝統―ネパール、ビャンスのメイファルをめぐって;アボリジニ美術の変貌―文化資源をめぐる相互構築;ローカルかつグローバルな資源へ、過去遡及かつ未来志向の資源へ―北欧の先住民族サーミ人による文化の管理と表現の試み)
3 現代日本における実践から(現代日本の文化政策とその政治資源化―「ふるさと資源」化とフォークロリズム;里山の資源化―京都府美山町の観光実践より;葬儀サービスのイノベーション―現代日本の葬儀産業による文化資源の利用)
著者等紹介
山下晋司[ヤマシタシンジ]
1948年生。東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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