出版社内容情報
CAの法的問題を広く深く考察!
フィジカル空間(現実空間)に存在するロボットや、サイバー空間で活動するVTuber、メタバース上のアバターなど、人の分身として既に社会に浸透しつつあるサイバネティック・アバター(CA)。
こうしたCAの利活用を保護・促進するために、法は何ができるのか?
本書では、裁判例として顕在化している問題から、本格的な到来も間近いサイバーフィジカル社会の潜在的な問題まで、民法、刑法、商法、知的財産法、情報法、国際私法、経済法、法哲学等の多角的な見地から考察します。研究者と弁護士が深く検討した成果が凝縮された一書!
【目次】
序 章 CAと法 総論―SNS・VTuber・メタバースからロボット・AI・データまで サイバーフィジカル社会の法的問題〔君嶋 祐子=新保 史生〕
第1部 CAと人
第1章 CAの法主体性と人格権侵害――CAによる行為とCAに対する誹謗中傷・なりすまし〔栗田 昌裕〕
第2章 権利能力なき社団・組合としてのCA の利用――判例の分析を中心として〔柳 明昌〕
第3章 CAと法人格――法人によるバーチャルYouTuberの運営〔斉藤 邦史〕
第4章 CAとパブリシティ権〔奥邨 弘司〕
第5章 実在する個人を再現するCAの作成・利用と人格権――肖像権に焦点を当てて〔隈元 利佳〕
第2部 CAと財
第1章 CAデザインの知的財産法による保護〔松井 佑樹〕
第2章 CAと知的財産の実施〔駒田 泰土〕
第3章 CAと知的財産権の越境侵害〔飯田 圭〕
第4章 知的財産法で保護されないCA の財産的価値に対するフリーライド〔麻生 典〕
第5章 無体物CAに対する愛着への配慮と民法上の財産権〔角本 和理〕
第3部 CA利用に伴うデータの利活用
第1章 CA利用に伴うデータの利活用に関する法的問題〔田中 浩之=嶋村 直登=幸田 遼〕
第2章 CA利用にまつわるデータ利用と倫理〔大屋 雄裕〕
第4部 CAと契約
CA の利用における差別禁止・平等処遇〔茂木 明奈〕
第5部 CAと責任
第1章 CAと民事上の不法行為責任〔田中 浩之=飯野 悠介=佐藤 巴南〕
第2章 CAと刑事責任〔亀井 源太郎〕
第6部 CAを取り巻く環境
第1章 CAと国際私法(国際裁判管轄、準拠法)〔北澤 安紀〕
第2章 デジタル・プラットフォームを介したCA利用と経済法による規制――オンラインゲーム市場の検討を素材として〔渕川 和彦〕
第7部 CAの利活用と制度設計
CAの社会実装に向けた適合性評価制度の構築〔新保 史生〕
事項索引
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