出版社内容情報
刑法における「自己決定」とはいかなるものかを根底から問う!刑法における「自己決定」とはいかなるものかを根底から問う!
人を欺いて財産を交付させる犯罪である詐欺罪は、財産犯罪の典型例であり、近時のいわゆる「オレオレ詐欺」をはじめとする特殊詐欺の頻発は社会問題化しています。
本書は、まず詐欺罪規定制定のルーツを辿り、すべての虚偽を処罰するわけではない現行規定の内容に行きついた理由について、さらに、現行法を前提として、「欺く」行為を詐欺罪の構成要件の中でどのように位置づけることができるか、「財産」をどのように理解し把握するべきかについても検討します。
これら理論枠組みを前提にして、「搭乗券事例」「預金通帳事例」「ゴルフ場利用事例」などの具体的な事案へのあてはめを行い、詐欺罪の保護法益とはいったい何かを示す、注目の一冊です。
【主要目次】
第1部 詐欺罪における欺罔行為について―詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成・理論編
1章 「欺罔」概念をめぐる理論状況
2章 詐欺罪の歴史的展開
3章 「欺罔」の体系的位置づけ
4章 「欺罔」と詐欺罪の保護法益との関係
5章 保護法益としての「財産」
6章 詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成
第2部 詐欺罪における「欺罔」と「財産的損害」をめぐる考察―詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成・実践編
1章 「財産的損害」概念再考
2章 詐欺罪における欺罔行為と判例理論の関係性
【事項索引】
第1部 詐欺罪における欺罔行為について―詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成・理論編
1章 「欺罔」概念をめぐる理論状況
2章 詐欺罪の歴史的展開
3章 「欺罔」の体系的位置づけ
4章 「欺罔」と詐欺罪の保護法益との関係
5章 保護法益としての「財産」
6章 詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成
第2部 詐欺罪における「欺罔」と「財産的損害」をめぐる考察―詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成・実践編
1章 「財産的損害」概念再考
2章 詐欺罪における欺罔行為と判例理論の関係性
【事項索引】
足立 友子[アダチ トモコ]
著・文・その他
内容説明
従来の議論において注目されてきた「財産的損害」は、はたして、詐欺罪成立の決定的メルクマールなのか。理論の再構築と具体的な事案へのあてはめを通して、詐欺罪の保護法益とは何かを問い直す、注目の一冊。
目次
第1部 詐欺罪の保護法益と欺罔概念の関係(「欺罔」概念をめぐる理論状況;詐欺罪の歴史的展開;「欺罔」の体系的位置づけ;「欺罔」と詐欺罪の保護法益との関係;保護法益としての「財産」;詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成)
第2部 詐欺罪における「欺罔」と「財産的損害」をめぐる考察(「財産的損害」概念再考―損害概念の多義性と中間結果としての錯誤に着目して;詐欺罪における欺罔概念と判例理論の関係性)
著者等紹介
足立友子[アダチトモコ]
成城大学法学部准教授。1977年、愛知県名古屋市生まれ。京都大学法学部卒業、名古屋大学大学院法学研究科博士前期課程修了(修士(法学))、同博士後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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