出版社内容情報
平成28年度施行の差別禁止と合理的配慮、30年度施行の精神障害者雇用義務化を詳解した障害者雇用促進法の解説書、決定版。
●これからの障害者雇用に向きあうための全てが詰まった、改正法解説の決定版!
平成25年、障害者権利条約の批准に向けて「障害者雇用促進法」の重要な改正が行われました。特に平成28年度施行の「障害者差別禁止」と「合理的配慮提供義務」、同30年度施行の「精神障害者雇用義務化」は、事業者に対して従来よりもさらに実効的な対応を義務づけており、障害者雇用の一層の前進が期待されています。しかし、その法文からは必ずしも具体的な事業者の義務内容を読み取れるとは限らず、実務の今後の展開に委ねられている点も少なくありません。
そこで本書では、研究者、弁護士および上記改正に携わった行政実務者の協働により、障害者を雇用する立場にある事業者やそれをサポートする社労士、ないし障害者の就労を支援する弁護士や各種支援者等に向け、上記の点を中心に改正障害者雇用促進法の逐条的解説を行います。それに加え、障害者雇用にかかわる実務上の様々なポイントを弁護士がレクチャーする〈実務のポイント〉や、障害者雇用を今後さらに展開させていくためのヒントとなる外国の制度などを紹介する〈海外事情〉など、障害者雇用にかかわるすべての人にとって重要な情報が満載。読者の関心に応じて必要な箇所から読み進めていけるよう、クロスリファレンスも充実しています。
新しい障害者雇用促進法の内容を理解し、その意義を発揮させていくための最も精確な情報を提供する、決定版です。
第1章 障害者雇用政策のあゆみ
第1節 はじめに:第2次世界大戦前後の状況
第2節 障害者雇用促進法の制定と発展
第3節 2013(平成25)年促進法改正
第4節 小 括
第2章 障害者雇用にかかる裁判例の検討
第1節 はじめに
第2節 募集・採用枠に関する裁判例
第3節 採用時・採用後の障害情報の取得に関する裁判例
第4節 安全配慮義務に関する裁判例
第5節 職務遂行上の配慮にかかる裁判例
第6節 人事上の配慮措置・差別禁止にかかる裁判例
第7節 裁判例の傾向からみえる示唆
第3章 障害者雇用促進法の解説
第1節 総則(1条‾7条)
第2節 職業リハビリテーション(8条‾33条)
第3節 差別禁止と合理的配慮(34条‾36条の6)
第4節 雇用義務制度(37条‾74条の3)
第5節 苦情処理・紛争解決援助制度(74条の4‾74条の8)
第4章 障害者差別禁止原則の理論的検討
第1節 日本の障害者差別禁止法制における促進法の位置づけ
第2節 差別禁止の対象となる障害者
第3節 差別概念
第4節 合理的配慮提供義務
第5節 苦情処理・紛争解決援助制度の特徴と方向性
第5章 これからの障害者雇用政策
第1節 障害者概念の再構築
第2節 雇用義務制度の役割を問い直す
第3節 差別禁止と合理的配慮の可能性
第4節 メンタルヘルスを取り巻く法理
第5節 福祉的就労から一般就労への移行
第6節 雇用と社会保障の連接
第6章 行政実務者が振り返る「障害者雇用促進法改正」
第1節 行政実務者としてどういう姿勢で法改正に取り組んだか
第2節 障害者雇用に関する合意形成プロセス
第3節 「差別禁止」「合理的配慮」「雇用義務」をめぐる議論の構図
【巻末資料・事項索引・判例索引】
内容説明
改正法のキーワード「差別禁止」と「合理的配慮」(平成28年施行)、および「精神障害者雇用義務」(平成30年施行)を中心に、理論と実務の両面から解説。研究者、弁護士、行政実務者の叡智を結集した最高水準の内容!
目次
第1章 障害者雇用政策のあゆみ
第2章 障害者雇用にかかる裁判例の検討
第3章 障害者雇用促進法の解説
第4章 障害者差別禁止原則の理論的検討
第5章 これからの障害者雇用政策
第6章 行政実務者が振り返る「障害者雇用促進法改正」
著者等紹介
永野仁美[ナガノヒトミ]
上智大学法学部准教授
長谷川珠子[ハセガワタマコ]
福島大学行政政策学類准教授
富永晃一[トミナガコウイチ]
上智大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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