内容説明
近代日本の地方支配を担うべく期待された「名望」家は、地方「自治」のなかで、どのような役割を演じたのか。本書は、その法制度と実態を明治から昭和にいたる戦前日本の全期間を通じて、豊富な資料と緻密な実証をもとに、初めて統一的・理論的解明を試みた、現代地方自治の研究に必須の書である。
目次
第1章 明治初年の地方制度と地租改正―堺県を事例とする考察
第2章 郡長制の成立と機能
第3章 大正期の郡行政と郡公報―兵庫県川辺郡を事例とする考察
第4章 郡制廃止の立法過程―郡制廃止に関する一立法資料
第5章 近代日本の郡制・町村制と地方「名望」家支配