内容説明
国家活動の不可視化・巧妙化に憲法はいかに対応するのか。国家の規制手法が直接的なものから間接的なものへとますますシフトしつつある現在、これを憲法理論とりわけ表現の自由論はどのように捕捉し、いかに実効的にコントロールするのか。この現代的な問いに「文化助成」の観点から切り込み憲法理論の新たな可能性を示す、気鋭の研究者による注目の書。
目次
序論(問題の所在;助成の義務と権限 ほか)
第1部 「違憲な条件の法理」の盛衰(「違憲な条件の法理」の成立と展開;Rust判決とそのインパクト ほか)
第2部 公的表現助成に対する憲法上の統制(パブリック・フォーラム法理;パブリック・フォーラム法理による公的表現助成の統制可能性 ほか)
第3部 言論市場における発言者としての政府(政府言論の法理;「政府言論」該当性の判断枠組み ほか)
第4部 コミュニケーションの諸相(表現しない自由と表現の「帰属」;表現からの自由と囚われの聴衆 ほか)
著者等紹介
横大道聡[ヨコダイドウサトシ]
1979年新潟県生まれ。2002年青山学院大学法学部卒業。2007年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。2011年博士(法学、慶應義塾大学)。現在、鹿児島大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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