内容説明
経済と無関係では生きられない。人として守るべきルールとは?読者の問題関心に寄り添いながら、平明な記述に徹した「入門の入門」。読み進むうちに、基礎から現代の重要テーマまでが自然に理解できる。
目次
経済倫理学とは
経済倫理の歴史
経済倫理学の歴史
経済倫理学の原理
労働
企業
市場
経済体制
福祉
環境
消費
経済、人間、社会
著者等紹介
柘植尚則[ツゲヒサノリ]
1964年大阪府生まれ。1993年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻、倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともブン
9
大学のテキスト。柘植先生の授業は明確で聞きやすくコンパクトにまとまっていたので、このテキストなしでも充分理解が進められるけど、巻末の読書案内が引き続きの学びに有難い。経済と倫理は一見対立する概念のようでいて、倫理を無視した経済活動は長くは続かない。それはやはり経済を動かしているのは人間だからだろう。生産、流通、消費それぞれにひとが関わっている。倫理学カテゴリーにあるため文学部科目だけど、経済学部の必須科目として取り上げられるべきだと思う。ただの理想論で終始しない姿勢も良い。卒論のために読み返したい。2022/07/04
えむ
3
経済倫理学の平易な入門書。類書があまりないと思われるが、人文学的基盤から経済的事象を捉える学問の基礎を学べる1冊。学際的な面白さを強く感じた。2017/09/08
tobi
2
前回読んだ『プレップ倫理学』と一部、内容が重なっています。こちらは経済における倫理とその問題に特化しています。学習の入り口的な入門書です。2017/05/20
葉
2
経済倫理学の例として、過労死・企業の不祥事・市場の暴走などがあげられており、労働はどうあるべきか、企業の果たすべき責任は何か、市場をどのように統制すべきかなどの労働、企業、市場の在り方について考えている。倫理的な部分として、モラルハザードやフリーライドなどについて書かれている。ハイエクなどの意見についても書かれている。読み物で数式展開はない。入門の入門書としての位置付けである。2014/11/10