目次
第1部 問題の所在と背景
第2部 カチン・グムサ社会の構造
第3部 構造的変異
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★★★★★
3
ビルマ山岳地帯に住むカチン族についてのエスノグラフィ。静態的な機能主義・構造主義的記述を批判し、家族的類似に基づいて緩やかに措定されるカチン社会を、中央集権的な「グムサ」と平等主義的な「グムラオ」という二つの政治体制の間で揺れ動く動的な過程として描き出したのが本書です。社会人類学系民族誌の例に漏れず読みやすくはないけれど、ダイナミックかつ論旨は明確で、名著と呼ばれるにふさわしい力作だと思いました。2009/12/27
chuchu*
2
とてもおもしろかった。それまでの構造機能主義が社会を静態的なものとして描いていたのに対して、リーチはモデルとしての社会と異なり、実際の社会は動態的で多様なものであると主張したのがこの書。ラドクリフ=ブラウン以降の人類学史において確実に重要な1冊であると思う。特に振り子の理論や儀礼・神話に関する考えなど、とても興味深い。また一言語一民族を排して、多様な民族と言語、生態系、歴史を持つ高地ビルマ社会を論じており、とにかく充実の1冊だった。2014/06/02
Taka
1
読めば読むほどおもしろい。名著と呼ばれるのがよくわかる。2011/07/31
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- 洋書
- Excellent Ed