「談合業務課」―現場から見た官民癒着

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334974862
  • NDC分類 510.921
  • Cコード C0095

出版社内容情報

著者は元大林組課長。
汐留、丸の内、六本木ヒルズ・・・最先端の超高層ビル建設をなぜ、「大林組」は相次いで独占できたのか?!

建設省、運輸省、道路公団、住都公団、JR東日本、営団地下鉄、東京都、神奈川県・・・天下りOBたちが蠢く通称「たこ部屋」。彼らの情報が、数多くの公共事業、都市再開発事業を左右してきた。旧国鉄用地売却をめぐる1兆円にも上る不正入札事件の全貌が、実名で、いま明かされる!

内容説明

現場から見た官民癒着。著者は元大林組課長。汐留、丸の内、六本木ヒルズ…。最先端の超高層ビル建設をなぜ、「大林組」は相次いで独占できたのか。

目次

プロローグ 談合はなくならない
第1章 談合秘録(歴史的背景;談合のドン・平島栄 ほか)
第2章 「一兆円不正入札」(前哨戦;汐留 ほか)
第3章 談合専門部署(官民談合)
エピローグ 偽りの摩天楼

著者等紹介

鬼島紘一[キジマコウイチ]
1953年千葉県生まれ。東大卒。大手製鉄会社を経て、1992年に大林組に転職し、2004年10月に退社。現在はIT関連企業を経営のかたわら、執筆活動中。サラリーマン時代から小説を書き始め、著書に『アフガンの義足士』(東京図書出版会・第一回東京図書出版会出版文化賞最優秀作品)などがある
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感想・レビュー

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キク

54
業界の人間として読んでいてつらかった。確かに僕が入社した頃は、談合は広く行われていた。最近の会社は本気で談合と手を切ろうとしていると思う。社長は「うちの会社が1つの工事の赤字で潰れることはない。でも、ひとつのコンプライアンス違反では会社が潰れるかもしれない」と言っている。タイトルが「現場から見た」となってるけど、建設業界で現場といえば、建てている場所に詰める人たちのことで、著者は「現場の人」ではない。あくまで「営業の人」だ。「現場の人」の汗と涙を別の何かにかえてしまう談合営業を、僕は憎んでいる。2021/06/04

おかむら

32
旧国鉄跡地の再開発。汐留シオサイトや品川インターシティや丸の内オアゾやトラストシティ。大林組が建てたビルがニョキニョキするあれらの場所はどうやって受注したのか、を元社員が告発。2005年の本。官民癒着の談合体質の実態がそれほど悪〜な感じでもなく業務の一環的な感じで、なるほどこりゃ無くならないわと思いました。つい最近もなんかバレたよねリニア新幹線かなんか? もうさもありなんって感じで関心薄れてます。そんなんじゃいかんのだけれども。後再開発された街はつまらん!2018/04/10

竹園和明

29
元大林組の著者が綴った本作、上梓された当時は業界を揺るがす大激震だった事だろう。政界財界役所と各ゼネコン(GC)が繰り広げた談合の内幕。私腹を肥やしたい政治家、天下り先を確保したい役所、仕事を受注したいGC。利権をチラつかせる側と群がる側。億のカネが闇から闇へ動く裏の世界で繰り広げられる凄まじい駆引き合戦。政治家や役所が慎ましくなり、担当者や役員が頭を下げようが人身御供としか考えないGC体質がなくならない限り、談合がなくなる事はない。しかしそれ自体が度台無理な話。やはり談合は悪質化しながら今後も続くのだ。2018/04/02

スプリント

10
取り扱う案件の金額規模がデカいので談合や癒着が発生するのも仕方がないのかもしれません。 2021/05/01

GOTI

3
☆☆☆☆面白い。著者自身が舞台となる大林組に在職中に上梓した内部告発小説「告発」を5年を経て、退職後にノンフィクションとして書き改めたもの。社長、役員、社員はもとより政治家、官僚、小役人や企業のほとんどが実名で登場する。旧国鉄清算事業団通称「SJ」の用地不正入札事件を中心に談合の手口、実態をつぶさに記す。談合については過去何度となく摘発されスーパーゼネコンや大手企業の経営者、役員が逮捕されている。その都度、体質改善や体制整備を誓う。懲りないんだなぁ。2018/02/22

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