内容説明
イラク戦争、自衛隊派兵、拉致、不況の本質を喝破。吉本隆明が現代の混沌を読み解く。
目次
1 「拉致」異論
2 「金正日」異論
3 「アメリカ」異論
4 「石油問題」異論
5 「軍事力」異論
6 「不況」異論
7 「景況判断」異論
8 「国家と個人」異論
著者等紹介
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年東京生まれ。東京工業大学理学系化学科卒業。詩人・評論家・思想家。戦後一貫して日本の思想界をリードし続けている。2003年『夏目漱石を読む』で小林秀雄賞を、『吉本隆明全詩集』で歴程賞を受賞
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感想・レビュー
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マッピー
9
「ならずもの国家」と、きつい物言いのタイトルだけど、返す刀で日本をも斬る。 ”国家なんて自国の国益を優先的にかんがえるものです。したがってアメリカが自国の国益に反してまで日本を守るはずがない。” 同盟を結んでいるからと言って、全て言いなりになるのではなく、自国の意見をきちんと表明するべきと言う。 当然だよね。それが独立国家というものだ。 〝国家は宗教の最終形態です。大昔からある宗教をつぶそうなんてことは原理的に無理なのです。” そうか。 国家って宗教と、そして土地だね。 2016/11/05
ピラックマ
1
小泉首相の頃の世情雑感色々。なんか遠いことのようにも感じるなぁ、なーんも変わってないし悪化の一途。吉本さんのナタを持ってしても叩き切れない閉塞。それでも生きていくのだ~明日も2010/09/26
sansirou
0
2004年に出版されているので、ちょっと時代が古いけど、なかなか面白く読みました。国家は宗教の最終形態というのは、これから考えないとなかなかわからないけど、結構細部にわたる考えがあちこち見受けられて、勉強になった2016/10/08
在賀耕平
0
切れ味はいまいち。次は小林秀雄をよんでみようかと。2011/03/02
Stuka
0
16年前の時評にケチをつけるのもアンフェアだからしないが、吉本隆明も案外普通のおじさんだったんだなと思った。2020/12/14