内容説明
「呼吸する生き物としての人間という原点に戻らないかぎり、人々が望む経済もないでしょう。私たちはいま、もうひとつ別の方向にこそ、『未来への曙光』をみることができるはずです」。『浪費なき成長』から3年、自らの原点を明かし、「人間復興の経済」を提言する。
目次
1章 私たちはどこにいるのか(沈黙と饒舌―二つの語り口;「人間力」の衰退)
2章 幻だった「約束の大地」(廃墟と虚構―二つの風景;「現実」無縁の政治;「一喜一憂資本主義」を超えて)
3章 強さのなかの弱さ(悲鳴と歓声―二つのアメリカ;揺らぐアメリカ社会;グローバリズムへの抵抗;「アメリカ依存経済」の幻想)
4章 新たな発展モデル(公と私―二つの人生;人間復興の社会;資源自立の道が日本を、地球を救う)
著者等紹介
内橋克人[ウチハシカツト]
経済評論家。1932年神戸市生まれ。新聞記者を経て、著述活動に入る。高度経済成長を支えた現場の個性豊かな技術者を描いた『匠の時代』で脚光を浴びる。四十五年にわたり日本経済の現場を丹念に歩き、経済とは人間が生きる日々の営みであると唱え、規制緩和一辺倒論、市場競争原理至上主義、新自由主義的グローバリゼーション(世界市場化)に対し、早くから一貫して警鐘を鳴らしてきた
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