出版社内容情報
1974年に考案、世界中で10億個以上売れたと言われるルービック・キューブの発明者、エルノー・ルービック初の自伝。
内容説明
1980年代に一大ブームを巻き起こしたルービックキューブ。40年以上たったいまもなお、人々は知的好奇心をくすぐられてそれを手に取り、ときには解く速さを競い合っている。また創造性や知識のシンボルとしてとらえてもいる。一方、その発明者であるエルノー・ルービックの感性や思想は、まさに彼の名を冠したキューブさながらシンプルかつ深遠だ。富や名声に執着しない彼はどのように考え、どのようにキューブを生み、キューブから何を学んできたのか。本書は彼がその半生をつぶさに語った初の自伝である。
著者等紹介
ルービック,エルノー[ルービック,エルノー] [Rubik,Ern¨o]
ハンガリーの発明家、建築家、建築学教授。1974年にその原型が考案されたルービックキューブは、1980年に商品化されると、以降世界で3億5000万個を売り上げ、人口の7人に1人がこれで遊んだことがあると言われる。子どもたちに科学や数学や問題解決に親しんでもらうための団体にかかわっているほか、ハンガリーの学生に北米留学の機会を提供するプログラムでも委員を務めている
久保陽子[クボヨウコ]
1980年生まれ。東京大学文学部英文科卒。児童書編集者として出版社勤務ののち翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中玉ケビン砂糖
57
製作者自伝(あるいは評伝)としては初というのは意外だったが、なにせタイトルが利いている(笑)。我々が間取りや図面だけを見てどんな構造・形状のものかをあれこれ試行錯誤しながら想像するのに比し、建築畑の人間にとっては頭の中ですでに完成物が「立体」として立ち現れるのだという。その抽象的思考プロセスを「キューブ」という具象で再現できないものか、という発想自体が凄い(「特許申請時にとりあえずつけた名前が『三次元論理玩具』(強そう)」)。2022/05/01
スプリント
12
現在も様々なタイプのルービック・キューブが発売され、早揃えの動画など人気を博している。 ルービック・キューブが生まれた背景やそれがもたらす効果、さらに哲学的な意味まで広げて解説した本です。 製作者とキューブくんへのインタビューも面白い2022/04/30
海星梨
7
よー分からんマイペースなリズムを持っている方だなーと言うのが第一。学校自由主義?的なのはいいとして、スティーブ・ジョブスそんなにいい奴じゃないだろ。日本含む色んな国の個人技術者の特許を「アメリアで裁判なんかできんだろw」ってパクったり(日本人技術者が訴えて勝ってる)、最近も古いiPhoneをOSアプデの時にわざと性能落として訴えられてたんだが。2024/02/17
にゃーごん
7
ルービックキューブは数年前に買って、取説の解説を見ながら何とか全面合わせられる始末。以降はインテリアに…。ルービックが人名だということすら本書で初めて知った。プロとしての活動を楽しみ、新しい課題をアマチュアのようなと喜びを持って待ち望む。私もそうありたい。2022/09/10
貧家ピー
6
ルービックキューブの生みの親、ハンガリーのエルノー・ルービックの自伝的一冊。どの章から読んでも良いと書いてるように、生まれから現在まで一方方向で話が流れるのではなく、思考方向も含めた「頭の中」を全部開示したというような一冊になっている。ルービックが名前と初めて知った。著者を動かす原動力が「好奇心」と「なぜ、どのように機能するのか」理解したいという探求心、と語る第4章が印象的だった。2023/01/19