出版社内容情報
山田美明[ヤマダ ヨシアキ]
翻訳
ウォルター・アルバレス[アルバレス ウォルター]
著・文・その他
内容説明
恐竜絶滅の謎(隕石衝突)を解明した地球科学者による壮大な科学エッセイ。
目次
第1章 ビッグヒストリーから見た地球と人間世界
第2章 ビッグバンから地球誕生まで
第3章 地球からの贈りもの
第4章 大陸と海洋を持つ惑星
第5章 二つの山脈の物語
第6章 古代の川の記憶
第7章 人間の体に刻まれた生命の歴史
第8章 大いなる旅路
第9章 人間という種の特徴
エピローグ これまでの歴史がすべて起こる可能性は?
著者等紹介
アルバレス,ウォルター[アルバレス,ウォルター] [Alvarez,Walter]
1940年アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー生まれ。地質学者。カリフォルニア大学バークレー校にて、地球および惑星科学の教授を務める。ノーベル物理学賞を受賞した父親のルイス・ウォルター・アルヴィレズとともに、隕石の衝突による地球上の生物(恐竜を含む)の大量絶滅の理論を発表したことで知られる
山田美明[ヤマダヨシアキ]
英語・フランス語翻訳家。東京外国語大学英米語学科中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
30
「今あるこの世界を理解するには、物理学や化学を超えて、地質学や古生物学、生物学、考古学、天文学、宇宙学などの歴史科学の領域から人間の歴史へと目を向けるべき」という、ビッグヒストリーという発想。こうした試みは、まさに自分が求めていたもの。 学際の典型と言うべきか。こうした本を読んでいきたい。2018/03/02
Ayumi Katayama
16
お気に入りさんのレビューが印象にあり、図書館で見つけてすぐに持ち帰りました。「ビッグヒストリー」。宇宙と地球と生命と人類の歴史。個々を掘り下げるのではなく、全体を俯瞰する。例えば「地球における火の歴史」は大変に興味深い。「火」は人類の進化に欠かせないものだろうけど、地球上で発生したのはいつなのだろう。初期の地球には気体としての酸素はなかった。固体((Mg,Fe)2 SiO4)、あるいは水(H2O)だけ。当然に燃えない、火はない。気体酸素はバクテリアが光合成をするまで待たねばならない。それが25億年前。2018/04/29
乱読家 護る会支持!
9
宇宙誕生から現在までの138億年のビックヒストリー。 宇宙、地球、生命、そして人類の歴史は、「連続と偶然」によりもたらされた。。。 科学は、「再現性と法則の発見」と対象を細かく切り刻む「要素還元主義」。しかし、宇宙、地球、生命、人類の歴史は「統合」によってしか理解できない。。。 こんなビッグヒストリーの本は初めて読みました。読みやすく一気に読めました。ビッグヒストリーには、従来の科学的手法では解けない謎ばかり。仮説と空想の世界を楽しむ他はない。。。2018/07/18
velikiy99
8
今ある世界が様々な偶然の結果生じた、膨大な可能性の中の一つに過ぎないということを、主に地質学・生物学的観点から説いた一冊。アメリカ史や大航海時代と地球科学の関係についての記述は、どこか「ブラタモリ」的だった。今ある地形を形成した氷河期の氷床や、大陸移動が少しでも違っていれば、全く異なる人類史が展開され得たという一連のストーリーは興味深かった。一つ一つの選択が後々大きな違いを生み出すことを考えると、その重さに圧倒されそうになるが、結局最善を知ることなどできないので、あまり深く考えても仕方ないとも思う。2018/10/10
YNR
8
地球の歴史を紐解く本。138億年前から今日まで、天文学的な確率で、現在のような環境となった。宇宙との対比、地質学などによる歴史の解明、集団遺伝学的な分析、が広く網羅されている。地球のという惑星の科学的分析結果から、理系分野と文系分野を統合する内容である。時間をおいてまた読みたい。2018/05/29