内容説明
窮地に陥った引きこもりの友を助けるため、勉強と育児に忙しい17歳の舞田ひとみが、前代未聞の幼児誘拐事件に挑む!巧緻きわまりない本格ミステリーにして、誘拐ミステリーの新たな傑作。
著者等紹介
歌野晶午[ウタノショウゴ]
1961年、千葉県生まれ。東京農工大学卒。’88年、『長い家の殺人』でデビュー。2004年、『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。’10年、『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞を再度受賞。複数回受賞は同賞史上初の快挙。’12年、『春から夏、やがて冬』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
116
虐待で幼児を死なせてしまうというお話は小説とはいえ好感は持てませんよ。2013/11/26
ちはや@灯れ松明の火
76
舞田ひとみ17歳、子守りときどき探偵。ダンスもゲームも卒業し今は学業と育児の二足のわらじ、それでもスマフォは不可避の事件の到来を告げる。馬場由宇17歳、ひきこもりときどき誘拐。虐待で崖っぷちのポニョを救うべく差しのべた浅慮の善意が招く騒動、助けを求め頼る旧友。衝動的に、発作的に、計画的に、誘拐、誘拐、また誘拐。さらわれた男児と女児、騒ぎ立てるネット民、交差する被害者父、警察を翻弄する悪意に満ちた茶番劇を見破るのは名探偵の仕事です。もつれて途切れた家族の絆、ウザくてもムカついても、手放せないと知っている。 2013/02/28
けい
72
歌野さんは初読み。幼児誘拐事件を複数重ねて展開していく物語。探偵役のひとみ以外はかなりゆるめのキャラ設定、主たる登場人物である由宇のヘタレっぶりかが物語を推し進め、警察の無能さにより、より複雑な物語展開へ。ちょっと長めのプロローグ、かなり長めのエピローグと題して、事件を一つずつ片付けるあたりが盛り沢山な内容で楽しめました。内容的に詰め込み過ぎ?な感じもしましたが、文章が軽目なのでバランスは良かったです。読み易かったので他作品も読んでみたくなりました。2014/08/25
ダイ@2019.11.2~一時休止
69
タイトルにはないが舞田ひとみその3。この犯人にこのトリックはできるのだろうかと思う。2013/08/27
ぽわん
48
舞田ひとみシリーズに初挑戦。ご都合主義というかスーパー少女過ぎというか傑作とは言い難い物の、辛さをいくたびも感じながらも、独特の雰囲気にのみこまれずに、最後まで飽きずに楽しめる作品になっていました。2013/05/12