光秀曜変

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  • サイズ B6判/ページ数 392p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334928568
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

明智光秀、六十七歳。織田信長、四十九歳。文武、芸術に優れながらも主君に恵まれず辛酸の半生を送ってきた明智光秀だが、信長と出会い、実力を遺憾なく発揮する。信長の横暴、肌の合わぬ秀吉との出世争いなど気苦労もあるが、常に全力で任務にあたり、家臣に信頼され、家族を愛する人物でありつづけた。その彼が、信長を討った。本能寺の変。山崎の合戦。刻々と変化する戦況にあわせ描かれる慟哭の巨編。

著者等紹介

岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業後、会社勤務を経て1996年に「一所懸命」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。1998年『簒奪者』(『兵は詭道なり 斎藤道三』に改題)で歴史群像大賞。2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で松本清張賞受賞。2004年『村を助くは誰ぞ』で歴史文学賞。2008年『清佑、ただいま在庄』で中山義秀文学賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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藤枝梅安

41
明智光秀が信長を急襲した、余りにも有名な「本能寺の変」。数多くの小説が世に出ているが、岩井さんは従来の小説とは違う解釈を展開している。真面目に努力してきた男が、老いには勝てず、しかし老いを隠して仕事を続けていくうちに、泥沼の中に足を取られるように転落していく。焼き物の製作過程を付した6章構成。光秀の視点と、それ以外の人物の視点が交互に展開される。山本兼一さんの「利休にたずねよ」に類似した構成。この作品では光秀の記憶が飛ぶところに真実味が出る書き方だ。光秀の家臣の描き方も秀逸。「月ノ浦惣荘~」以来の力作。2013/01/12

Bibliobibuli

33
なるほど、このお話しも納得できますが、既にいくつかの光秀関連書を読み終え、光秀ファンになってしまった私にとっては、本書の内容が真実であったとすると、ちょっと寂しい気がします。一般に戦国小説では主人公のかっこよさが目立つ記載が多い気がしますが、本書ではそうではありませんでした。それでも、著者の独特な展開、人間味あふれる心情の表現などで、楽しく読ませてもらうことができました。2018/06/12

青蓮

25
何故本能寺の変が起きたのか?「野望説」「怨恨説」「黒幕説」…四百年以上経った今でも謎とされているのは何故なのか?哀しき新事実が、本能寺の変、山崎の合戦と刻々と変化する戦況に合わせて明かされてゆく。 山城国、近江国安土、京…などなど各地でのエピソードを本能寺の変前後と各々異なる時限から語られるという、結構面白いストーリー展開です。歴史好きにオススメです。 新説とは…それは読んだら分かります。2015/08/14

kawa

20
読み友さんに教えていただき手に取る。これ当たり‼光秀が何故に信長を討ったかの推理として納得感高く秀逸。昔の人は、本作で描かれる光秀のような人を「狐が憑いた」とでも表したのだろうな。個人的には、本作を含め中島京子「長いお別れ」、久坂部羊「老乱」で、認知症三部作と名付けたい。2017/04/09

なつきネコ@執事になる化け猫 全てのご主人様、お嬢様、紅茶をどうぞ☕

19
とりあえず空恐ろしい話だった。年を取りボケていく光秀は、ただ悲しい。粽を笹ごと食べたとか、何度もみくじを引いたとか、挙動不審な理由に納得いった。いろんな事を忘れていき、信長に振り回されていく光秀は辛かった。しかし、光秀と戦ったのは天命だったと言うのは納得した。この作者は人の感情を書くのは上手いな。2014/11/15

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