カササギたちの四季

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334927431
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―。

著者等紹介

道尾秀介[ミチオシュウスケ]
1975年生まれ。2004年、『背の眼』で第五回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。07年、『シャドウ』で第七回本格ミステリ大賞を受賞。09年、『カラスの親指』で第六十二回日本推理作家協会賞を受賞。10年、『龍神の雨』で第十二回大藪春彦賞を受賞。『光媒の花』で第二十三回山本周五郎賞を受賞。11年、『月と蟹』で第百四十四回直木賞を受賞。多彩な作品を立て続けに発表し、多くの読者を獲得している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

264
シリーズ化の香りが濃く漂う。「春・鵲の橋」「夏・蜩の川」は、この一冊の中では起と承の役目は担っているがそれ以上の価値はあまり無く、謎解きもどちらかというとお遊び的。転にあたる「秋・南の絆」は重要性が高いだけに十分に練り込まれていて読み応えあり。しかしそれ故に「冬・橘の寺」が、締め括りとしてはやや物足りなく感じてしまう。2011/08/31

パフちゃん@かのん変更

226
日暮さん、面白いですね。気が弱そうで勘が鋭く芸が細かい。人に気を使ってストレスがたまりそう。菜美に気づかれないようにしているらしいが、菜美ちゃん意外と鋭いから気付いているみたいですね。それでも母の愛には気づいていなさそうなのが不思議。最後の「橘の寺」が気に入りました。なんだかラットマンに似ているかも。道尾さんは騙しますね。2012/09/29

そのぼん

218
連作ミステリー短編集でした。日常の中のミステリーって感じで、怖さはなかったところがよかったと思います。2012/05/01

nyanco

196
直木賞受賞第一作、こう来たか…。今までにないほどPOPで明るくミステリータッチながらも誰も死なず極悪人も場しない。どの話も親子がテーマで…優しく最後にはほろりとさせられて…、道尾さんこんな優しい作品も書けちゃうんだ~。リサイクルショップ・カササギの日暮と華沙々木のコンビは、しをんさんの多田便利軒の二人を思い出させる。似ているとか、誰かと比べたり…って道尾さんが嫌がることだけど…w今までの作品と違って…なんて書くと、また「ぼくは自分の読みたい作品を書いているだけですから…」って言い出しそうだし…w続→2011/03/04

しろいるか

187
ここ最近読んだノンミステリの鬱々とした作風とは一変、十八番の叙述トリックものとも違う、軽妙な日常の謎ミステリが新鮮。状況証拠から誰でも思いつくような推理を名探偵気取りでぶち上げる華沙々木と、そんな彼に花を持たせつつ裏で真相に辿りつく真の名探偵・日暮、日暮が「天才・カササギ」のイメージを守り続けるきっかけとなった少女・菜美。何だか真備シリーズトリオを彷彿とさせる。各章の冒頭で必ず出てくる黄豊寺の住職とのやり取りも楽しい。しんみりした切なさもあり個人的には満足。シリーズ化を期待したい。2013/01/22

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