痺れる

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334927059
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

汚れた身体を抱きしめてくれた悪魔に囚われていく私。怒りと赦しを背負いながら生きていく使用人の哀しみ。姿の見えない彼の妻に翻弄される不倫女の叫び。―暗い水底に引きずり込まれていくような9つの哀しみと絶望。

著者等紹介

沼田まほかる[ヌマタマホカル]
1948年大阪府生まれ。主婦、僧侶、会社経営などを経て、2004年に、初めて書いた作品『九月が永遠に続けば』で、ホラーサスペンス大賞を受賞し、実力派大型新人としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

253
沼田まほかるの短編集。読んでいて気持ちがなぜか ざらざらと落ち着かず、意味もなく不快な感情が続く沼田まほかるの世界である。女性の独白の中に登場する男性は相変わらず薄っぺらで、不気味な程、世俗的である。その対比がある意味、沼田まほかるの世界かもしれない。だが、この短編集、個々の話に散りばめられた心の闇が、最後には明るい明日に向かっている..そんな終わり方をしている。2013/08/11

文庫フリーク@灯れ松明の火

93
別々の9編から成る短編集。「とうとうゴンギを買った」おわり方が綺麗な『林檎曼陀羅』 もっとクラシカルでモダンな雰囲気で長編化して欲しい『沼毛虫』 タコ男の正体は予想通りだけれど、薄笑いが悪意そのもの『TAKO』 キングの『ミザリー』がちらりと浮かんだ『ヤモリ』 実際に有り得そうで不気味な『テンガロンハット』私的には、まほかるさん長編の方がインパクト有る感じです。残る未読の一冊『ユリゴコロ』が楽しみです。2012/02/16

60
女性の情念が渦巻く背筋をぞわぞわさせる世界。読後感は決して良くないけど嫌いではないです。2017/05/16

クリママ

42
9編の短編集。シュールというか、プチホラーというか、そこそこ気味悪く、気持ち悪い。そんな描写があっても、最後には、納得でき落ち着ける沼田作品が好きだが、それは、やっぱり、長編だからであったか。読後、どう折り合いをつけるのかわからない短編はすっきりしない。そこが狙い目だったのか。2016/03/04

みっちゃん

41
読む前は、もっと女のイヤ汁全開、という感じの本を想像していましたが、それとは怖さの種類が違っていました。表面上は普通の生活をしながら、心の中は壊れてしまっている人。その悪意・執着の対象になってしまったら…一番怖かったのは「エトワール」です。姿の見えない不倫相手の妻に翻弄される女が得た結末に息を呑みました。2012/03/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/354340
  • ご注意事項