内容説明
とても美しく聡明で、出会った人々の心を掴んでしまうのに、別れた途端、周囲の人間の記憶からこぼれおちてしまう不思議な少女。ぼくは彼女に三度出会って、三度の“初恋”をした…。表題作『ただいま』ほか、「記憶」をテーマに綴られたハートフルな六作の短編を収録。
著者等紹介
不知火京介［シラヌイキョウスケ］
１９６７年、京都府生まれ。大阪大学経済学部卒。監査法人に約三年半勤務し退社後、飼料工場員、旅館従業員、学習塾教師、家庭教師、森林組合職員など、さまざまな職業を経て、２００３年『マッチメイク』で第四十九回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおり
30
絶対にないとは言い切れない不思議な話し。６編どれも良かった😌どれも大事件！ってほどのことはないのに、全部それぞれ何かが心に残ります。奇蹟ってあるんだな、と素直に思えました。2022/01/03
かっこちゃん
9
昔、この作者の「女形」がとても面白くて、「マッチメイク」を読み、もっと読みたかったのに見つけられず、すっかり忘れていました。毛色の変わった(記憶)を題材にした評価の分かれそうなお話6篇です。好みでは「あなたに会いたくて」と「バッハさん」かな。これも悪くないけど、以前の2冊の様な本を読みたい。2021/02/09
iruka
3
優しい物語で、面白かったです。忘れてしまう人。忘れてしまいたい人 忘れない人。人との出会いは、さまざま、 記憶や印象って、時が過ぎれば、変わっていく。 2020/05/24
ヘブンリー
2
初不知火京介ですが、とてもよかったです。とくに「あなたに会いたくて」は私好みでした。あと「バッハさん」もよかった。どの話も、心が温かくなり、ちょっと悲しくなる。関西弁の会話も味があって好きです。2012/06/30
琥珀
2
なんてことはないが、なんだかいい。正直ミステリは微妙だった著者だが、この路線を深めてゆけば、「金鉱脈を掘り当てた」ことになるかも知れない。2008/12/19
