内容説明
生きることと同じくらい愛なんて、遠い気がする。太宰賞作家が描く、結婚に踏みこめないこころの揺らぎ。
著者等紹介
小川内初枝［オガワウチハツエ］
１９６６年、大阪生まれ。府立大阪女子大学国文学科卒業。２００２年『緊縛』にて第１８回太宰治賞を受賞してデビュー。女性が日常のなかで抱く孤独や揺らぎの描写に定評がある（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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あい
20
十人十色の人がいて.十人十色の恋愛の仕方がある。結局最後はよくわからない終わり方だったなぁ...あたし的にははっきりさせてほしかったです(･ω･)2013/07/30
Artemis
12
置かれている環境は違うけど失う前から失うことを恐れて臆病になっている3人。 それでもお互いが知り合ったことで、少しずつ自分を客観視でき、お互いの存在に励まされ、一歩踏み出す勇気を見つけ出していく。でも最後のきっかけになったのは、目の前で起こった事故だった。当たり前と思っていた日常は決して当たり前ではなく、奇跡でもある。自分の保身のために行動しないことによる後悔は悔やんでも悔やみきれない。自分の手で掴み取る未来の大事さに気づく。2021/10/16
ゆうき
12
そばにいて欲しい。分かって欲しい。私だけを思って欲しい。たくさんの「欲しい」に埋もれて満たされない心。「他人への怖れとその裏返しである人恋しさ。その間をあまりに大きく振れてしまう自分を知っている。だからいざ落ち着いて関係を紡いでいこうとすると足がすくんでしまうのだ」こんなに誠実な相手を前にしても、いつか気持ちが離れちゃうんじゃないかって不安に潰されそうになる。人間にも季節があるんだとしたら、私の今はいつなのかな。周平の「バカだなぁ」がすごく愛おしく聞こえた。たくさんの欲しいが怖いを乗り越えられますように。2016/10/27
あや
10
ラストの展開ついていけなくなったのですが、綾乃さんの気持ちに共感出来るところがたくさんありました。自分が幸せになるところが想像できなくて、自分のような人間を愛してくれる人がいるのに信用することが出来なくて。そんなもどかしくて自分ではどうしようもない感情が心を占めてしまう。幸せって難しい。恋愛って難しい。綾乃さんが周平さんと幸せに結婚できれば良いのにな、と強くおもいました。2012/09/12
ばる
8
なんてめんどくさい。女ってやっぱりめんどくさい。傷つかないように離れるのに逢いたくて寂しくてたまらない。愛情表現をせめて同じだけを返してほしいと思いながら、本当は倍返ししてほしい、でも言わない。若い時より30代のが恋愛をこじれせてしまって大変。主人公にいらいらしながらも読んでしまった。嫌だけどわかるからイライラするんだろうな。2013/11/30
