内容説明
直木賞作家が鋭い批判眼と歴史観を以て描く、起こりうる明日の世界。「世界の警察官」アメリカに、内乱が勃発。そのとき日本は、世界は、どう動くのか―。
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程西洋史学専攻に在学中の1993年、『ジャガーになった男』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。1999年には『王妃の離婚』で直木賞を受賞。中世ヨーロッパを舞台とした歴史小説を多く発表し、その史実をもとにした自由闊達なストーリーや登場人物の濃厚な描写で高い人気を得たが、近年、『カポネ』でアメリカ、『女信長』で日本を描くなど、その活躍の幅を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
8
2013年1月。米史上初の女性大統領マクギルが暗殺され、内乱が勃発。、「第二次アメリカ南北戦争」が幕を開けた。国連常任理事国として、取るべき道を探るために派遣された日本政府広報室の守山は—。2013年、「世界の警察官」アメリカに内乱が勃発。死傷者の飛躍的な増加。即時停戦に向けた国際社会の努力は急がれている。そのとき日本は、世界は、どう動くのか。直木賞作家が描く、起こりうる明日の世界。2006/09/24
Kamabonz
5
まさに今時分にこの物語が進行しているのですが、内戦こそ起きていないものの、今の状況に似ていますね。 アメリカ文化に心酔している人(日本人のおじいさん)、シニカルな人(欧州系)の描き方がぴったりで笑っちゃいます。 合衆国の理念そのものが新興宗教と同じなんて切っちゃうところが佐藤ワールドな感じで、楽しかったです。 2017/05/21
hiroshi
4
自称「本を読む」という人に行き会い「好きな作家は?」と聞いて「佐藤賢一」と応えたのが今まで2人居た。「カルチェラタン」「王妃の離婚(直木賞)」の前後は比較的漁った。「フランス革命(文庫全18巻)」をいつか読もうというレベル。その佐藤賢一好きの2人目から書名を紹介され手に。何か鬱屈した書きぶりな気もしたが、執筆時期での著者的な大国アメリカ論をユーモア・皮肉を込めて書いたのだろう。章間に差し込まれる書体の違う「解説」も引用著者など含め全て架空なのだから雑誌連載で毎回遊び心発揮!という一冊なのかな。2024/07/09
Mituya Hasegawa
4
頑張って読みましたが、イマイチ!2014/10/30
空飛び猫
4
オバマ大統領が選出される前に書かれたもの。 アメリカに対する見方を考えさせられる。 民族、国家、宗教など、日本人が目をそむけている事々。2012/12/20