内容説明
なかなか行きつけないとなり町、雨の日に出逢った眼帯の少年…。きみを迷路に誘いこむ、ぼくたちのファンタジー。眼帯を取った少年の睛は黄と黄金色に煌いていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(C17H26O4)
87
いつもの街と見知らぬ街が交叉する。十字路で鉢合わせした、青と黄金色のコンビネゾンの睛ФФを持つ不思議な少年は何者だろうか。お話は読めてしまっても、特別な雰囲気は少しも減りはしない。探しても探しても辿り着けない場所を探すのは探検ごっこみたいだ。猫耳風信社^ ^なんてもう素敵ぢゃないか。山口マオさんの挿絵もよい味を出しています。2020/09/26
あんこ
30
装丁も凝っている長野さんの本、こちらも素敵でした。『月の船でゆく』と同様に山口マオさんの挿絵も不思議な雰囲気を醸し出していてお気に入り。『山猫の店』とはじめに出てきたせいか、『注文の多い料理店』の山猫軒を思い出しました。トアンの日記の中で語られていることなのですが、長野作品に出てくる他の少年主人公たちと比べて、彼は聞き分けのいい少年だなあと思いながら、ほんの少しの旅を見守っていました。長野さんの作品にはいつも素敵なおかしの名前が出てくるのですが、こちらの作品はその魅力が存分に表れているように思えます。2014/09/03
木漏れ日の下
12
表紙と題名に引かれて図書館にて借りました。いつもと違って隣町まで足をのばし出掛けた先で出会った少年やお店に改めて行こうと思ってもなかなかたどり着けない…。でもふとした時にまた出会えたりして隣町のちょっと不思議な面々と交流を重ねる内に見えてくるもう一つの世界。少しレトロな文脈や面白い挿し絵で不可思議な雰囲気が強調され不思議な魅力がありました。ホットコーラを初めて飲んだような、とっても美味しいわけでも殊更まずい訳でもなくさらりと飲め不思議な気持ちだけが残る感じ、とでもいいましょうか。2018/01/19
rinakko
7
偏愛本。本整理中の寄り道。2018/04/04
さや
6
ところどころに出てくるアイテムが可愛い。あと飲み物や食べ物が全部美味しそうでした。猫の世界に迷い込んでみたい。2015/12/25