出版社内容情報
生命力と愛嬌に満ちた登場人物たちの弾けるような行動力がまぶしい、読むと楽しくなる短編小説集。
内容説明
トラブルやたくらみに巻き込まれて、お人好しが右往左往。誤解も悪意も呑み込んで、奇妙な謎を解き明かせ!にぎやかでアイディアに満ちた、6つの短編ミステリ。大崎梢の傑作集!
著者等紹介
大崎梢[オオサキコズエ]
東京都出身。2006年、『配達あかずきん』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
136
題名の如く、もしかしたら…あるかもしれない、そうかもしれない、そうだったかも…等の6話の短編集。青春ムンムンの「体育館フォーメーション」、赤ちゃんを連れた主人公とおばあさんの列車内を描く「小暑」では自分の思い込みをはぐらかされてしまった。ロシアンブルーのミックス猫との同居、ちょっとミステリーな「灰色のエルミー」もよかった。そういえば、主人公はめずらしくみんな男性だった。2021/09/24
シナモン
135
6つの短編集。最初の「小暑」、え~っ!と驚いた。固定観念って怖いな。短い物語だけど、印象に残った。「都わすれの理由」は勘違いとか思い込みにハラハラ。最後はじーんと良い話だった。「山分けの夜」はまさか、そう繋がるの!とびっくり。ゾクゾクさせられた。いろんなテイストの「もしかして ひょっとして」を楽しめました。他の方の感想で表紙を見てなるほど~。でもあとがきの「すべてに共通する点」ってなんだろう…。2021/11/15
タイ子
131
6つの短編集。最初の「小暑」で固定観念の可笑しさを、灰色のエルミー」は謎解きゲームな感覚を、子供の絵本をヒントに同僚の仕事のミスの原因まで突き止める「かもしれない」。平凡だけど、何気にどこにでもいるお人好しさんが巻き込まれる日常の謎。スッキリ解いてハッキリさせましょう。最後の「山分けの夜」殺人事件なのに妙に軽くて、えっ!?それでいいの?でも、この流れは面白い。誰かは誰かのために生きているって感じさせる作品集。2020/11/01
とろとろ
119
6つの短編。ミステリーなのかしら?。最初からよくわからない話ばかりだなと…。ところが、家政婦が突然辞めてしまった理由を探る話あたりから、なんとなく意図がわかってきたような気がする。もしかしたら、あの時かな、と思ってみたり、預かった猫から思わず大きな災難に巻き込まれたり、ヨシタケシンスケの絵本から、同期の不祥事は本当にそうだったのかと、もう一度思い返してみたり…。絵本のように「かもしれない」ということかしら。著者のこれまでの長編ミステリーとは違って気楽にサクサクと読めるけれど、やはり何か物足りないかなあ。2021/03/22
ゆみねこ
109
6つの短編。すべてに共通して「もしかしてひょっとして」が。それぞれ面白さが違って大満足の1冊。2020/11/18