内容説明
乳酸菌飲料を配達するラクトママたちが見つけた、ちいさな奇跡とたしかな幸せ。配るのはラクトルだけじゃない、集めるのは代金だけじゃない…かもしれない甘くてほろ苦い4つの物語。甘くてほろ苦い連作短編集。
著者等紹介
黒木渚[クロキナギサ]
1986年、宮崎県生まれ。福岡教育大学英語科英米文学専攻。大学時代に作詞作曲を始め、ライブ活動を開始。また、文学の研究にも没頭し、大学院まで進む。2012年、「あたしの心臓あげる」で歌手デビュー。2014年、ソロ活動を開始。2017年、アルバム『自由律』限定盤Aの付録として書下ろされた小説『壁の鹿』を、初の単行本『本性』と同時期に刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
33
別の作家「黒木さん」と間違えて図書館から借用。乳酸菌飲料を販売配達する女性を主人公にした短編集。「華麗なる配達」が明るくて面白かった。配達に行く先々で野菜や肉を頂いて、今日はカレーにしようと夫にメールする主婦。さてさて結果がどうなったのかは読んでのお楽しみ。2021/04/29
香翠
28
乳酸菌飲料ラクトルを配達する『ラクトママ』たちが出会う、日常のクスッとするような物語かと思いきや…2020/06/13
Natsuko
25
借りてきてから著者がミュージシャンであることを知り「知ってたら借りなかったのに」と後悔。ただその偏見は読み進めていっぺんに吹き飛んだ。面白い!ラクトルという乳酸飲料を配達するラクトママに纏わる連作短編。「菌をばらまくラクトママ」「腸内細菌は社会そのもの」「この世はでっかいラクトルかもしれない」こんな発想が好きだ。2話目のラクトママの荒んだ感じはポジティブオーラ全開の中で目立つが一番現実的でもある。3話目のテンポ、ユーモアセンスに「他の作品も読みたい!」とはっきりと思った。今年のおすすめ候補本棚に入れる。2020/08/02
りお
23
乳酸菌飲料をラクトルを配達するラクトママの話。歌手としての黒木渚さんに惹かれて執筆活動もしていると知り気になって読んでみたら面白かった。2021/09/30
はっち
21
初読み作家さんですが面白かった!某乳酸菌飲料の配達人を通じての街並み、人の気持ちやら事情やら・・・こういう仕事は向き不向きがあるんだろうけど生き生きとしてる東大寺さんなんかを見ると羨ましい!一番好きなのは華麗なる配達🛵最後のオチはそうかなー?と思った通りだったので思わず吹き出した😆リセットは大会社の創始者の正体にビックリ!久しぶりにヤク◯トが飲みたくなったわ2019/10/25