緑のなかで

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  • サイズ 46判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334912406
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報



椰月美智子[ヤヅキ ミチコ]
著・文・その他

内容説明

青木啓太は、しまなみ海道の壮大な「橋」に心惹かれ、土木工学を学ぶため、家から遠く離れた北の大地にあるH大に入学する。自治寮に入り、大学紹介の活動、フィールドワークのサークルなど、友人たちと青春を謳歌している彼のもとに、母が失踪したと双子の弟、絢太から連絡が入る。あの、どこか抜けていて感受性豊かな母が、なぜ突然消えてしまったのか…。自然豊かな美しいキャンパスで大学三年生となった青年の成長と苦悩を描く。

著者等紹介

椰月美智子[ヤズキミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2001年『十二歳』で講談社児童文学新人賞を受賞し、02年にデビュー。『しずかな日々』で野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞を受賞。『明日の食卓』で神奈川本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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いつでも母さん

207
大学生・青木啓太21才の1年間。東京に親と双子の弟・絢太がいて、橋に憧れ北の大地の大学の寮で暮らす啓太。『自分』が上手く掴めない。(みんな、そんな感じじゃない?と軽く突っ込みながらの私)どことなくふわふわして、尞生活や楽しげなサークル・・だけじゃなかった。母が失踪?ここでも家族の中の『自分』が浮き彫りになるが、帯には無かった出来事がガツンと私を打ちのめした。生きてるって、生きるって・・油断のならない椰月さんだった。2018/10/09

やっさん

158
★★★ 高校生対象に書かれた青春小説。大学進学で実家を離れてたくさんの個性と出会うと、自分のアイデンティティに不安を持つ・・・分かるなぁ。綺麗な締め方も好きだけど、もう少し重みのある葛藤も読みたかった。2019/11/03

ウッディ

150
北大の学生寮に住み、学生生活を送る啓太の1年間を描いた青春小説。自分の器の小ささや将来に悩みながらも、1人北の大地で友情を築き、寮のイベントやサークル活動を楽しむ様子が生き生きと描かれています。明後日より先の事など想像もできないという啓太の言葉に、自分の学生時代を思い出し、自分を通じて大学の友達と高校の友達が仲良くなる嬉しさはよくわかりました。自分は下宿でしたが、寮生活は楽しそうで、蔦に覆われた緑の学生寮に憧れます。母の失踪、友の死などを経験し、自分らしく成長していく啓太に昔の自分を重ね面白かったです。2019/01/14

なゆ

125
悩める青春がキラキラしてるようで、なんか単純にいいなぁ…って遠くを見つめた。漠然と心がもがいたり、悲しさに心が浮遊したり、素直にはしゃげなかったり、意味なく苛立ったり。北の大地のH大学で土木工学を学ぶ啓太。自然豊かなキャンパス、ツタの緑に覆われた「緑旺寮」での日々の様子、自然を楽しむサークル活動と、緑がいっぱい。実家の母親が失踪したり、高校時代の仲間との交流、大切な友の死など、いろんな思いに揺さぶられながら一年が過ぎてゆく。『おれたちの架け橋』では、その高校時代の話と、H大を目指したきっかけがわかった。2018/11/05

はる

122
北海道の国立大学の自治寮で暮らす大学生の青春。騒がしく賑やかな寮生活が何とも魅力的ですが、その一方で主人公の悩みや葛藤も痛々しい。かけがえのない仲間たち、かけがえのない時間。清涼な空気感が心地良い。正直ここで終わり?という感じもしますが、読後感は爽やかです。個人的には幼なじみの真帆が印象的でした。強気な言葉の裏に主人公への想いが透けて見えて、切ないです。2018/11/01

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