出版社内容情報
近藤史恵[コンドウ フミエ]
内容説明
元警察犬シャルロットとの穏やかな日常に、ふとまぎれこむ不可解な謎。ささやかな歪み。解決するたびに、絆が強くなっていくような気がした。やわらかい読み心地の傑作コージーミステリー。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒。1993年、『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞。2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
274
元警察犬ジャーマンシェパード飼い始めた夫婦。賢くて聞き分けがよく甘えん坊なシャルロットは、近所の空き巣や家事にいち早く気づき地域貢献までして馴染んでいく。人間にとって都合のいいペットたち、人間の都合で作り替えられたり、きれいな洋服を着せられたり、捨てられたり。そんなペットたちを守りたい子供たちへのアドバイスは「大人になり自分以外の誰かを守れるようになること。自分以外の誰かを守るのは難しいよ。大人になったら出来ることがたくさんある」でもそういうことをするのも大人なんだよなぁ。シャルロットがとにかく可愛い。2017/01/14
紅はこべ
269
犬好きな作家の犬への愛情が溢れた本。犬好きは女子犬って呼ぶのね。私は動物恐怖症で、中でも犬が怖いので、そんなに語り手に感情移入することなく冷静に読めた。実は子供の頃、野良の片目が潰れたシェパードらしき犬に追いかけられたことあるんだよね。元々の犬嫌いにそれが拍車をかけた。だからシャルロットちゃんの可愛らしさもイマイチ伝わらず。ただ真の犬好きは犬を怖がる人の気持ちをわかる。漫画家の逢坂みえこさんがそうだ。近藤さんも同じ。2020/05/29
hiro
261
元警察犬、四歳雌ジャーマンシェパードのシャルロットが真澄・浩輔夫妻の元にやってきた。その後に起こる事件は、もちろんコージー・ミステリとして楽しめるが、それはほっこりするものだけでなく、やはり動物よりも人間が怖いと感じるものも…。また動物を飼うということによって飼い主にもたらすもの、また責任というものを改めてこの小説は教えてくれる。動物好き、特に犬好きの方にはたまらない本だと思う。シャルロットにもう一度会いたいので、続編を希望します。 2017/01/22
ナイスネイチャ
255
図書館本。子供に恵まれない夫婦が警察犬を怪我で引退したシャルロットを引き取り、生活を共にする中の様々な連作短編集。心優しいシャルロットが微笑ましい。落ち込んだり、怒られている姿が目に浮かびました。続編希望します。2017/01/10
まちゃ
249
元警察犬のシャルロット(雌のジャーマンシェパード)と飼い主の池上夫妻の温かい絆。穏やかな日常に起こる小さな事件を解決していくコージーミステリー。シャルロットが可愛らしく、読んでいて心が和みました。休日午後の軽めの読書にちょうど良かったです。2017/05/02