内容説明
美貌の新進推理作家として注目されている柚木しおりは、未解決の殺人と傷害致死事件の関係者だった。彼女の作品を読んだことで、事件を洗い直すことを決意した舟見警部補は、以前難事件を解決に導いたジャン・ピエールに捜査協力を依頼しようと動き始めた―。圧倒的な推理力を発揮する青年が暴く、見えなかった真実。函館物語第二弾が登場!
著者等紹介
平石貴樹[ヒライシタカキ]
1948年北海道生まれ。東京大学文学部教授などを歴任し、現在は同大名誉教授。’83年に「虹のカマクーラ」ですばる文学賞を受賞後、推理小説を中心に発表。2016年『松谷警部と三ノ輪の鏡』で本格ミステリ大賞最終候補に。ロジックを重視した作品に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
越後屋
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壱作目【郭公】で幕に【鳶】が登場して「油揚げを浚った」事の発端の顛末を読みたくて積んでいた弐作目、今作者弐冊目…前日譚ではなく続編だったw冒頭から刑事がその【鳶】に未解決の参事件解明頼む気満々の描写で開始。頁数は薄いが起きた事件の情報描写が説明的に羅列されてて良く言えば丁寧、悪く言えば読み辛い。中でも「ロープ」の説明や地元(?)の方は解るかもだが地形的な物が掴み辛かった。「ロープ」の短い方?切った方?と此処等は今でも「?」だ(読解力w)意外に登場人物多い様で少ない中、犯人は検討付くが、いや【鳶】は凄いねw2025/01/08
panku
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淡々としていて地味な作品に思えるが、解決偏ではしっかりと盛り上がった印象。立待岬の電話の謎が良かった。シリーズものなのに1作目を読んでいなかったのはミス。2023/12/24
RorD
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淡々とした事件と捜査と関係者の証言が描かれるのは安定の平石作品。どこからくるのか平成に感じられない作品世界。分かりやすい本格っぽさみたいのは皆無だけど、思いも寄らない道を通って迷路をはじめとする抜けるみたいな快感半ば納得みたいのは確かにあって、どこかつかみ所のない登場人物たち含めて嫌いじゃない。2023/07/21