内容説明
平凡なサラリーマンだった浅見克則は、はずみで傷害事件を起こしてしまう。判決は懲役一年。だが、試行段階の「消失刑」を選べば刑期が短縮され、自宅で過ごせるという。ただし、特殊なリングの装着で周囲から“見えない”存在となり、人との交流は完全に禁じられる。深く考えず選択した彼に押し寄せる過酷な運命―絶望的な状況の中、彼が見出した一筋の希望とは?
著者等紹介
梶尾真治[カジオシンジ]
1947年、熊本県生まれ。’71年「美亜へ贈る真珠」で作家デビュー。’79年には「地球はプレイン・ヨーグルト」で星雲賞を受賞、短編SFの名手としての地位を確立した。他の著書に、日本SF大賞を受賞した『サラマンダー殱滅』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirokazu
2
単行本2010年刊。文庫2023年7月刊。もう市立図書館からも廃棄されたし、文庫にもならないし、二度と読めないかな・・・と思ってたので、文庫化は素直にうれしい。とは言えこの「消失刑」って、人と会話できない、テレビも見られない、手紙も書けないって、それって懲役刑の方が絶対ましだよなあと思わずにはいられなかった。ラストも「それでいいの?」ってのが正直な感想だった。2024/05/08
ホワイト
1
読了。 ★★★2024/10/22
滋浩北井
0
機械が壊れて、刑期を終えたのに完全放置ってあり得ないように思いましたが、あり得ない状況だから物語になるのかと考えたりもした。カジシンなら同じ消失刑を題材にハチャメチャも書いて欲しいところ。2024/08/29
はるく
0
単行本持ってるので、文庫は買ったまま未読でした。 ラスト、いいなぁと。買ってすぐ読まなかった事を後悔。 最後のシーン、加筆されて、より素敵なラストになってました。2023/11/30
ブブジ
0
ハッピーエンドになるかと思っていましたが、どうにも煮え切らない終わり方。主人公はあれでよかったの?とか、姿が見えず銀行にも行けないのに家賃はどうやって払っていたの?とか、装置の電源はどうしたの?とか、いろいろ気になるところが見られました。2023/11/01