内容説明
大井の港湾倉庫で火災が発生。湾岸署の刑事・矢島は、被害のあった現場の冷凍庫から身元不明の五体の死体を発見する。そして、死体の中でいちばん最初に身元が判明したフリーライター・如月啓一の遺稿には、六人の名前が記されていた…。死体は、何のためにわざわざ冷凍保管されたのか?死に直面した人間の絶望と再生への執着を描いた意欲作。
著者等紹介
辻寛之[ツジヒロユキ]
1974年富山県生まれ。2018年に『インソムニア』(『エンドレス・スリープ』改題)で第22回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オオイ
5
大井水産物冷凍倉庫の火災により多数のしたいが見つかる、ウ~ン ? かなりムリ筋と言うか苦しい展開。2024/01/21
もけうに
5
警察+医療ドッキングミステリという感じで、面白かった。医療モノ要素が強いが、宗教や倫理が絡んでくるあたりが、ストーリーに単なるミステリ以上の深みを持たせている。実際の捜査と小説風ブログを交互に展開していく構成も斬新。生と死、医療の意義、安楽死と死への恐怖、一筋縄ではいかない問題を深く考えさせる。物語そのもののワクワク感に比してオチは弱いが、充実感ある内容に満足。2023/05/17